ERC2019/08/17

コペツキ、ERCチェコで予選トップ

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 ヨーロッパ・ラリー選手権第6戦チェコ・ラリー・ズリーンの予選ステージが16日金曜日に行われ、このイベントでの5年連続の勝利に期待が掛かるシュコダ・モータースポーツのヤン・コペツキ(シュコダ・ファビアR5エボ)が2分39.893秒のトップタイムをマークした。

 4.40kmのポホジェリツァのステージでフリープラクティスの2回目の走行のあと予選ステージが行われ、2013年のERCチャンピオンであるコペツキが最速タイムをマークして地元ラウンドでの連勝記録更新にむけて盤石の速さを見せることになったが、わずか0.075秒遅れの2番手タイムで昨年のERCアンダー28ジュニア・チャンピオンであるニコライ・グリアジン(シュコダ・ファビアR5)が続いている。

 コペツキはフリープラクティスの1回目の走行ではトップタイムをマークしたが、2回目のフリー走行ではグリアジンがコペツキを上回るスピードをみせており、3回目の走行となる予選の走行でコペツキがトップタイムをマークすることになった。

「走行するたびに速さを得ることができた。僕らはペースを築くことが重要だったが、いいフィーリングをエルことができた」とコペツキは語っている。

 いっぽう、グリアジンは走行によって汚れた路面でミスしなければもっといいタイムを出すことができたと悔しがった。

「とても悪い走りだったね。路面がさらに汚れており、僕らはまたもワイドになってしまった。もっと行けたのにクリーンな走りではなかったよ」

 サンテロック・ジュニアチームのアレクセイ・ルクヤヌク(シトロエンC3 R5)はフリープラクティスの2回目の走行でコースを飛びだして畑のなかでマシンを止めたものの、幸いにもマシンに大きなダメージはなく、観客に助け出されたあと予選ステージで3番手タイムを奪っている。グリアジンからは1.118秒差をつけられた。

「幸運なことに、非常にソフトなオフロードツアーだったので、悪くはなかったよ。クルマにもダメージはなかった」と現ERCチャンピオンは説明した。

「ここでのタイヤへのフィーリングを高めているところだが、感じるほど激しくブレーキをかけることはできない。フリープラクティスでチェックして良かったし、大きな問題はなかったよ」

 予選4番手タイムはACCRチェコ・ラリーチームのフィリップ・マレシュ(シュコダ・ファビアR5)が続いている。彼はTOKスポーツのクリス・イングラム(シュコダ・ファビアR5)とERC1ジュニアタイトルを争うとともに、チェコ選手権でもコペツキを追い掛けており、重要な週末になりそうだ。

 5番手にクレスタレーシングのトマーシュ・コストカ(シュコダ・ファビアR5エボ)、6番手にユーロオイル-インベルトチームのヴァーツラフ・ペッシ(フォード・フィエスタ R5)が続くなど上位陣を地元チェコのドライバーたちが占めることになり、ERC1ジュニア王座を狙うイングラムは予選13番手に沈んでいる。

 また、チームSTARDから出場する新井大輝(シトロエンC3 R5)は予選21番手となっている。

 チェコ・ラリー・ズリーンは、走行のたびにコーナーでのインカットによって泥がかき出されて滑りやすくなるため、ここではもっともミスを回避するためには可能な限り走行順の上位でスタートすることが必須となる。

 予選でトップタイムをマークしたコペツキは、この日の夕方に行われたスタートオーダーセレクションにおいて、明日の土曜日を一番手のポジションで走ることを選択したのを皮切りに上位のスタート順からスロットが埋まることになり、すべてのドライバーが予選ポジションと同一のスタートオーダーを選んでいる。

 チェコ・ラリー・ズリーンは、このあと夜の21時にズリーン市街地をスタートするスーパー SSで開幕、日曜までの3日間で15SS/219.63kmで争われる。