WRC2019/04/26

タナク、雨のアルゼンチン初日をリード

(c)Toyota

(c)Hyundai

 2019年世界ラリー選手権(WRC)第5戦ラリー・アルゼンチンは木曜日の夜にヴィージャ・カルロスパスのスーパーSSで開幕、トヨタGAZOOレーシング・ワールドラリーチームのオイット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)がトップタイムでラリーをスタートすることになった。

 ヴィージャ・カルロスパスに設けられたターマックとグラベルのミックスによるスーパーSSは、夕方からふたたび雨が降り始め、ウェットでマディなコンディションとなったが、1.90kmという短いこのステージで、タナクは2番手タイムのセバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)に1.6秒差、3番手タイムのクリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)に1.7秒差をつけるベストタイムを奪い、2年連続勝利にむけて好スタートを切っている。

 しかし、タナクはステージエンドで明日のステージが予想がつかないほど難しいコンディションになるとして警戒感をにじませていた。「単純なことだ。僕たちは明日の残りのステージがどれくらいウェットあるいはマッディな状態で走ることになるのか分からないが、かなりタフな一日になるかもしれない」

 4番手から6番手まではアンドレアス・ミケルセン、ティエリー・ヌーヴィル、ダニエル・ソルドの3台のヒュンダイi20クーペWRCが並ぶことになった。首位から2.1秒遅れのヌーヴィルはここでは慎重な走りだったと認めたが、「このスーパースペシャルがチャレンジというのなら、この最初のレグの残りがどれほど困難になるのか想像がつかないよ」と、明日からの本番がタフな戦いになることを覚悟しているようだった。

 また、ソルドと同タイムの6番手で続いたヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)はスタート直後に犬が激しく吠えながら駆けよってくるというハプニングに遭ったが、犬をはねなくて良かったとホッとした表情で語っていた。

 8番手はエサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)、9番手にはエルフィン・エヴァンス(フォード・フィエスタWRC)が続き、シェイクダウンで5番手タイムと元気のいい走りをみせたテーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)がラウンドアバウトでスピンを喫して3.5秒遅れの10番手となっている。

 また、TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムの勝田貴元(フォード・フィエスタR5)が悪コンディションをものともしない走りで総合11番手タイムをマーク、WRC2では2位につけるベニート・グエラ(シュコダ・ファビアR5)に1.2秒差をつけてラリーをリードすることになった。

 木曜日は前日が降り続いた雨によって日中でも気温が15度までしか上がらず、肌寒い陽気となった。天気予報は今夜には雨が上がると伝えているが、明日の金曜日はウェットコンディションでのスタートになりそうだ。