WORLDWIDE2019/09/24

トヨタのハリー・ベイツ、オーストラリア王座獲得

(c)Toyota Gazoo Racing Australia

(c)Toyota Gazoo Racing Australia

 トヨタGAZOOレーシング・オーストラリアのハリー・ベイツ(トヨタ・ヤリスAP4)は、アデレードヒルズ・ラリーで勝利を飾り、オーストラリア・ラリー選手権において24歳という史上最年少でチャンピオンに輝くことになった。

 トヨタ・オーストラリアはオーストラリア選手権において1990年から2009年に選手権から撤退するまでに3回のマニュファクチャラー・タイトルと6回のドライバータイトルを獲得しており、10年ぶりに選手権に復帰した今季、7回目のドライバータイトルを飾ることになった。

 ハリー・ベイツは、今季これまでに行われたオーストラリア選手権の4 ラウンド・8ヒートすべてにおいて優勝を飾り、圧倒的な強さを誇ってきたが、アデレードヒルズ・ラリーには試練も待っていた。

 21日に行われたヒート1では10ステージのうち9ステージを制して今季の9つめのヒート優勝を飾ったハリー・ベイツだが、22日の第10ヒートでは天候の変化により、午前中のオープニングループを通してセットアップとタイヤの選択が困難になった。ハリー・ベイツはこのヒートで3位でフィニッシュすればタイトルを確定することができるため慎重なスタートを切り、スバル・モータースポーツ・オーストラリアのモリー・テイラー(スバルWRX STI)が最初の2ステージで勝利を収めてラリーをリードすることになった。

 テイラーは朝のループでもトップを守ったが、午後のループではハリー・ベイツが猛チャージ、ゴールまで残り3ステージで首位を奪うことになる。それでもテイラーは今季初の勝利を奪うべく、粘り強く食い下がったがわずか0.2秒勝利に届かず、ハリー・ベイツが勝利でオーストラリア・ラリー選手権のタイトルを獲得することになった。

「信じられない1日だった。僕らのチームにとって本当に特別な一日になった。僕らが2019年のオーストラリア・ラリーチャンピオンだ!」とハリー・ベイツは喜びを語った。

 彼の父であるニール・ベイツは、トヨタ・オーストラリアのオフィシャルドライバーとして1993-1995年の3連覇をふくめて4回、トヨタのマシンを駆ってオーストラリア・チャンピオンに輝いている。

「僕が8歳のときに父のオフィスのホワイトボードに書いた夢が実現したよ」と24歳のハリー・ベイツは付け加えた。

「オーストラリア選手権の歴代チャンピオンの栄誉あるリストに僕らの名前が加わるんだもの、他に比べようがないほど素晴らしいフィーリングだよ。史上最年少の勝者になることも非常に特別だ。僕らのチームと家族に感謝したい」

 タイトル争いは終わったものの、テイラーとハリー・ベイツの弟であるルイス・ベイツ(トヨタ・ヤリスAP4)による選手権2位争いはまだ終わっていない。二人の対決は、11月15-17日にコフスコーストで開催されるラリー・オーストラリアと併催されるシーズン最終ラウンドで決着する。