7月30日から8月1日に開催が予定されるラリー・フィンランドは、ファンが参加を認められなければ夏のクラシックとして開催せず、9月に延期して開催することが検討されていると関係者が明かした。
ラリー・フィンランドの財政は、ユヴァスキュラをベースとした昨年のラウンドがなくなったこと、またタイトルスポンサーのネステが撤退したことなどにより、大きな穴が開いている。関係者によると、コロナウイルスの影響によって観客がいない状態での開催とそれに伴うチケット収入減は、2年連続でラリー・フィンランドが開催されないことを意味するという。
フィンランドは、チャンピオンシップの中で最も組織化された、ファン志向のイベントを運営しており、観客からの収入はラリー・フィンランドの予算全体に大きく貢献している。
関係者は次のように語った。「ファンなしで運営するには、数字(収益)が見合わない。それが一番の問題だ」
「現在、WRCプロモーターとFIAとの間で、観客を集められるようにするためにイベントを9月に移す方法を検討するための会議が行われている」
「観客の問題はCOVID-19にあるので、できるだけシーズンの後ろにずらすことで、イベントがファンに支持される可能性を高めることができる」
9月9日から12日にかけてアクロポリス、10月14日から17日にかけてスペインが予定されているものの、フィンランドを9月末に延期することは可能と見られており、来週には新たな開催日が決定される予定だ。
しかし、FIAがコロナウイルスによる規制がさらに緩和されることを期待して第2ラウンドと第3ラウンドの間に意図的に2か月の空白を設けたことによって、下半期のカレンダーは混雑が激しくなっており、これ以上、イベントの延期がいくつか発生するのは厳しい状況となっている。
フィンランドの2週間前には現在COVID-19の感染者が急増しているラリー・エストニアがあり、その3週間後にはベルギーのイープル・ラリーが開催される。