WORLDWIDE2020/10/06

フォーモーがラリーレジェンドで優勝

(c)M-Sport

 Mスポーツのアドリアン・フォーモーが、フォード・フィエスタWRCを駆って先週末サンマリノで開催されたラリーレジェンドで圧倒的なパフォーマンスを披露し、デビューウィンを飾っている。

 WRカーでの初めてのラリー参戦だったにもかかわらず、フォーモーは72.90kmのこのイベントにおいて12ステージのうちの9つで最速タイムを記録し、スイスのイル・ヴァッリのヒュンダイi20WRCに快勝した。

「このクルマでの初めてのドライブは最高だったよ」とフォーモーは語る。「ステージは本当にいい感じだったし、チャレンジングなところもいくつかあった。イベントそのものも気に入っている、いい雰囲気でナイスな週末になったよ」

 Mスポーツのチーム代表のリチャード・ミルナーは今週末に控えるラリー・イタリア・サルディニアに向かうための移動中、サンマリノを訪れていた。フォーモーの見せた走りに彼は感心している。

「そこまで熾烈な争いではなかったことも確かだが、それでもアドリアンはクルマのスピードをうまく引き出せるまでに非常によく慣れ親しんでいくことができていた。まだ慣れないクルマでいきなりこういった走りをするのは簡単なことではない、にも関わらず、彼は非常に堅実なパフォーマンスを披露した」

 フォード・フィエスタRS WRCを走らせるイタリアのエンリコ・トルトーンがフランスのヒーロー、フランソワ・デルクールを1.3秒差で抑え、最終ステージで表彰台最後の一角に食い込んでいる。デルクールは真新しいアルピーヌA110RGTを初めてドライブしている。

 アメリカのスター、ケン・ブロックはフォード・エスコートRSコスワース4x4でイベントのミス(神話)部門を制している。

 いつものようにラリーレジェンドは多くの見せ場を提供し、日曜日もレジェンド・スター部門では、2度の世界王者、ミキ・ビアジオンが(コドライバーをつとめる妻のパオラとともに)ランチア・ストラトスHFを初ドライブしており、その一方でアリ・ヴァタネンとファブリツィア・ポンスはエスコートRSコスワース4x4に乗って再会を果たしている。二人は1994年にこのマシンでWRC 5戦に出場しており、ヴァタネンが85年に重傷を負ったアルゼンチンに10年ぶりに出場し、因縁のイベントで見事に3位表彰台を飾っていた。