RallyCross2020/08/06

ブロック、フィエスタERXでProjekt E参戦へ

(c)STARD

 ケン・ブロックは、スウェーデンのホリエスで開催される2020年シーズンの開幕戦において世界ラリークロス選手権に復帰し、新しいサポートカテゴリーのProjekt EシリーズにEVマシンのフォード・フィエスタERXで参戦することを発表した。ブロックがドライブするフィエスタERXには、彼のレギュラーレースナンバーである#43が与えられている。

 ブロックが駆るのは、マンフレッド・ストールが総代表を務めるSTARD(ストール・アドバンスド・リサーチ・アンド・デベロップメント)が製作した新しいフィエスタERXだ。FIA世界ラリークロス選手権の公式EVカテゴリーであるProjektEシリーズでは、参戦する全てのマシンがSTARDが開発した3基のモーターによる450kW(613bhp)のパワーと1002Nmの瞬間最大トルクを生み出すユニットと4WDのパワートレインキットREVelutionを搭載して製作されている。

 ブロックは2014年のノルウェー・ラウンドで世界ラリークロス選手権デビューを果たし、フォード・フィエスタ・スーパーカーを駆って表彰台を獲得した。その後もフランスラウンドに参戦した後、2016年と2017年にはフーニガン・レーシング・ディビジョンのチームでフォード・フォーカスRS RXでフル参戦した経験をもっている。

 ブロックは1月にサウジアラビアで開催されたダカール・ラリーの最終ステージでエクストリームEのEVマシン「オデッセイ21」をドライブするなど新しいチャレンジに積極的であり、今回も初開催となる Projekt E イベントへの出場が待ち遠しいと彼は語っている。

「世界初のEVラリークロスレースにSTARD製のフィエスタERXで参戦できることに興奮しているよ。このマシンは最高で、ホリエスでステアリングを握るのが待ち遠しいよ」とブロックは述べている。

 STARDによるフィエスタERXのカスタマーレースプログラムにはフォード・パフォーマンスがサポートを行うことを決めている。フィエスタERXは、初の量産タイプのEVラリークロスマシンとしてすでに先月行われたハンガリー選手権でストールが優勝を果たしたほか、その1週間後にはオーストリアでのローカル戦で2勝目を挙げている。

「我々はケンがホリエスで我々のフォード・フィエスタERXを駆ることを非常に楽しみにしている」とSTARDのCEO、マイケル・サコヴィッチは語った。

「彼は世界で最も有名なドライバーの一人であり、このシリーズがケンのようなドライバーを惹きつけることができるということはProjekt Eの可能性を示している。また、彼はモータースポーツとラリークロスの豊富な経験を持っており、彼のフィードバックを得ることは非常に興味深いよ」

「ケンはこれまであらゆる種類のクレイジーな車に乗ってレースをしてきたが、フィエスタERXには本当に感銘を受けると思うよ!」