WRC2020/03/30

プロドライブ、英政府のために人工呼吸器製造支援

(c)Prodrive

 かつて世界ラリー選手権を制したプロドライブは、新型コロナウイルス危機の中、英国政府に人工呼吸器生産の支援を申し出た。

 コリン・マクレーがスバル・インプレッサ555で1995年のワールドチャンピオンに輝き、同年から1997年までスバルにマニュファクチャラータイトル3連覇をもたらしたことで知られるプロドライブは、それ以来、25年あまりにわたってモーターレーシングの最前線に君臨してきたが、今日、人工呼吸器の重要部品の部分組み立てに注力する準備ができている。

 COVID-19の最も急性の症状に苦しむ人々を助けるために使用されている人工呼吸器が病院で不足していることを受けて、英国政府は様々な専門性を持った企業に支援を要請し、メルセデス、レッドブル、マクラーレン、ウイリアムズなどのF1チームとともにプロドライブもその要請に応えることを発表した。

 プロドライブの広報を担当するベン・セイヤーは、バンブリーを拠点とするプロドライブはリストアップされた項目の多くに応えるつもりだが、人工呼吸器を一から製造することに関しては不可能だと語った。

「明確なことが一つある。我々は医療の専門家ではなく、人工呼吸器をゼロから構築する立場にない。我々にできることは、部品の組み立ての支援と、これらの重要な機械の製造プロセスの支援だ」

「政府からの申請書を見ると、我々にこれらの分野のいくつかを支援する能力があることは明らかだった。まだ何も製作を開始していないが、申し込みフォームに記入した。今は、我々が必要かどうかの連絡を待っているところだ」

「我々はクリーンルームのような設備を持っているので、手助けしたいと思っている。今は時間が非常に重要であり、モータースポーツ、特にラリーは、時間をやりくりし、問題の解決策を非常に迅速に見つける能力に大きく長けていることを我々は皆十分に認識していると思う。それが、我々がここで目指していることだ」