WRC2020/03/25

ポルトガルとサルディニアの延期が決定

(c)Toyota

 世界ラリー選手権の公式サイトwrc.comは、新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的な広がりによって、5月21-24日に予定されていたラリー・デ・ポルトガルと6月4-7日に予定されていたラリー・イタリア・サルディニアの2戦がとも延期されることになったと発表した。新しい日程については、COVID-19の状況が改善されたのちに代替のスケジュールを特定することになるという。

 ポルトガルでの新型コロナウイルスの感染者数は3月25日現在で2360人となっているが、3月19日には非常事態宣言を出すとともに移動制限措置を決定している。また、当初からヨーロッパでもっとも多くの感染者が報告されていたイタリアは、1月31日には非常事態を宣言、最初は北部地域や都市部に限定してきた移動制限措置を全土に拡大したが、感染の拡大は続いており、25日現在感染者数は69000人を超えている。

 このような状況のなか、主催者のポルトガル自動車クラブ(ACP)とイタリア自動車クラブ(ACI)はそれぞれの政府当局、FIAとWRCプロモーターを含む広範な議論を行った結果、両主催者ともにすべての当事者からの合意が得られたとしてFIAにイベント延期のリクエストを提出することになった。

 ポルトガル自動車クラブ(ACP)代表のカルロス・バルボサはイベント公式サイトを通じて次のようにコメントしている。「すべての支援者とパートナーの理解に感謝し、今年後半にマトジニョスでみなさんを歓迎することを楽しみにしている」

 また、ACI会長のアンジェロ・スティッキ・ダミアーニは次のように述べている。「ラリー・イタリア・サルディニアの主催者であるイタリア自動車クラブ(ACI)は、偉大な名声と歴史的に重要なイベントのためにFIAおよびWRCプロモーターとともに移動が可能な新しい日程について探す準備ができている」

 WRCプロモーターとFIAは、今後のラウンドを開催するため、影響を受ける国の状況、WRCチームおよびすべての競技者の母国を引き続き注意深く監視すると宣言した。

「COVID-19の状況が改善された場合、すべての関係者は、選手権のロジスティクス、競技者の移動に関する可否、問題になった国がふたたびイベントをホストできる準備をもてるかどうかを考慮して、シーズンの後半に延期されるラリーのための潜在的な代替の日付を特定していくことになる」と、WRCプロモーターのマネージングディレクター、オリヴァー・シースラは語っている。