WRC2021/05/13

ミケルセン、WRC2タイトル戦略を明かす

(c)RedBull Content Pool

 WRC2史上最もエキサイティングな1戦となることが予想されるラリー・デ・ポルトガルを前に、チャンピオンシップリーダーのアンドレアス・ミケルセンは、自身のプログラムの詳細を明らかにした。

 現在35ポイントをリードしているミケルセンは、来週の5月20日から23日にかけて開催されるラリー・デ・ポルトガルで、エサペッカ・ラッピ、テーム・スニネン、ニコライ・グリアジン、オリヴァー・ソルベルグ、昨年王者のマッズ・オストベルグなどのドライバーたちと比類のない競争に直面する。

 トークスポーツのシュコダ・ファビアRally2エボを駆るミケルセンは、WRC2で唯一、これまでに開催された3戦すべてに参加しており、6月末に予定される第6戦のサファリ・ラリー・ケニアまで継続して参戦する予定だ。

「僕たちはポルトガルとサルディニアに行く。基本的には最初の6戦のラリーを走り、あとは待つ」とミケルセンは説明した。

「最初の6ラウンドをこなしておけば、下半期にテストなどの時間を確保することができる。7ラウンド目に関しては、他の選手の動きを見て計画を立てることができる」

 WRC2のタイトル争いでは、ノミネートされた7戦のうち、ベスト6戦のスコアが最終的なドライバーズ選手権ポイントとなる。

 ミケルセンは先月のクロアチア・ラリーでは、SS2でのミスにより、チャンピオンシップのリードをさらに広げるチャンスを失った。

「クロアチアは厳しい結果になった」とミケルセンは語った。「クレストを越える右コーナーでリヤのグリップを失った。マシンは助かったが、道路の反対側にハミ出してしまった。ディッチの中に何か硬いものがあって、それがクルマの右リヤのアームを折ってしまったんだ」

「僕は続行しようとしたが、マシンのリヤは思い通りにいかずにすぐにスピンをしてしまい、先に進むことができなくなってしまった。僕たちは、(ボーナスポイントを獲得するチャンスの)パワーステージを待つために2日間、無人島で過ごすようなのんびりしたラリーを続けた。僕のミスで台無しになったが、ポルトガルではもっと強くなって戻ってくるつもりだ」

 ミケルセンは7位でリスタートしたあと最終的に5位でクロアチア・ラリーをフィニッシュ、パワーステージで計画どおりに最速タイムを奪ってボーナス5ポイントを獲得、総合では68ポイントを獲得して選手権でのリードを維持している。選手権2位は33ポイントのマルコ・ブラシア、3位に30ポイントのラッピ、4位でオストベルグが続いている。

 ミケルセンは、2016年のポルトガルでは総合2位、その前年には総合3位を獲得し、これまでに2度表彰台に立っている。