WRC2020/12/03

ラリー・モンツァ、まるでモンテのような雪景色に

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 ラリー・モンツァの土曜日の舞台となるベルガマスク・アルプスの麓のステージは、異例づくしだった今季の世界ラリー選手権を象徴するかのように雪とアイスに覆われ、タイトルをめぐる最終決戦のときを待っている。

 ラリー・モンツァのレッキは火曜日から始まっており、2日目の水曜日、レッキカーでステージに向かったドライバーたちは路面を覆いつくす雪に言葉を失うことになった。

 モンツァ・サーキットを中心に開催されるラリー・モンツァは、土曜日のDay3のみがサーキットを離れて、北部の山岳ステージで争われる。SS7/10セルヴィーノは標高差500mを駆け上がって1100m地点に到達、最高での標高は845mという3つのステージのなかでももっとも低いSS8/11ジェローサ(11.09km)は山腹をすり抜けるようにハイスピードで駆け抜け、標高1340mに到達するSS9/12コスタ・ヴァッレ・イマーニャ(22.17km)の終盤は連続するタイトターンを麓の村まで一気に駆け下りる。

 前夜の天気予報ではモンツァ・サーキットは水曜日は雨との予想だったが、雪が舞う朝となり、予想どおりにこの山岳地帯のステージでは雪が降り積もり、まるでモンテカルロのような風景になったとドライバーたちはレポートしており、標高が高いところでは20センチの積雪があったとの情報もある。

 天気予報は今夜のうちに雪は止み、木曜日は晴れになると伝えているが、金曜日の昼過ぎから不安定な天気となって雨が降り始めることになり、標高の高いところでは終日雪になる可能性が高いという。さらに土曜日の朝は気温がややマイナスになることから路面の凍結したところも出てくることになり、日中はやや暖かくなることから部分的に融けだした雪が川となってドライバーたちを悩ませるかもしれない。

 ACIラリー・モンツァの主催者は、12月1日にFIA承認が得られたとしてラリー・モンテカルロを除くターマックイベントとしては異例とも言えることだが、スノータイヤをオプションとして最大8本まで使用できることを認めている。ただしこのスノータイヤはスタッドなしのウィンタータイヤであり、路面状況によっては困難を伴うかもしれない。

 レッキを終えたドライバーたちは次のようにステージについての印象を述べている。

ヌーヴィル:「今日のレッキは雪だったよ。最終戦はどうやら興味深いラリーになりそうだ!」

スニネン:「レッキは雪になった! こんな大雪に出会うなんて誰が想像しただろう。モンツァはどんように冬の天気になるんだろう。とはいえ、無事にレッキが終わり、ペースノートも完了した。すぐにフィエスタのハンドルを握る準備ができているし、面白い週末になりそうだ」

タナク:「レッキは興味深いコンディションだった」

勝田:「モンツァのレッキ2日目! 豪雪により、難易度がモンテカルロ並に爆上がりしました!」

ロヴァンペラ:「控えめに言ってもコンディションは興味深いものだったよ」

オジエ:「明日のラリー・モンツァのスタートに向けて準備は万端だ。この冬のコンディションでは大きなチャレンジになるよ」

ソルベルグ:「モンツァ? この景色はモンテでしょ? すごい雪になった今日のレッキ、まるで家に帰ってきたような気がするよ。今週末は面白いACIラリー・モンツァになりそうだ」

オストベルグ:「モンツァの2日目のレッキは雪が降って、モンテカルロみたいだった」