WRC2020/07/04

海はまだ暖かい? サルディニアが3度目の秋開催へ

(c)Hyundai

 世界ラリー選手権の改訂カレンダーが発表され、6月初旬に開催が予定されていたラリー・イタリア・サルディニアが10月29日-11月1日へと延期されることが正式に決まることになった。

 ラリー・イタリア・サルディニアが秋に開催されるのは、これで3回目のことになる。初めてサルディニア島でWRCのイタリア・ラウンドが開催された2004年は、それまでイタリア本土で開催されていたサンレモ・ラリーの伝統にならって10月の開催となり、ミッコ・ヒルボネンが最後のWRC勝利を挙げた2012年のサルディニアも10月下旬に開催されている。

 イタリア自動車クラブ(ACI)のアンジェロ・スティッキ・ダミアーニ会長は、全8戦の今季のカレンダーにサルディニアが含まれたことを喜んでいる。

「ラリー・イタリア・サルディニアに新しいスケジュールが決まったことを嬉しく思っている」

「我々のイベントは世界ラリー選手権のカレンダーの中でも最も優れたイベントの一つだと評価されているので今季の開催を疑ったことはなかったが、新しい日程を見つけるのには長い時間と困難があった。最終的な合意が必要なので、作業はまだ終わっていない」

「サルディニア島もこれまでどおりに協力を約束してくれており、プロモーターとの話し合いも継続しながら質の高いラリーを実現できると思う」

 今季のサルディニアは、2014年以来となっているサルディニア島西海岸のアルゲーロをホストタウンとするものの、イベントの原点ともいえる東海岸のオルビアでスタートセレモニー行い、そのあと市街地ステージで開幕するという初めての試みでの開催となる。

 そのルートについては、すでにラリーガイド1が発表されており、15年ぶりに復活したテンピオ・パウザーニアや伝統的なモンテ・レルノ、パワーステージとして定着したビーチサイドのサッサリ-アルジェンティエラなどのアイテナリーが発表になっているが、日没時間の違いやコロナ感染防止のガイドラインに従ってルートやステージの変更がありそうだ。

 情報筋によれば、308.63km/20SSと発表された3日間のイベントを2日間へと短縮することも検討されたが、金曜日と土曜日の2日間は100kmずつのアイテナリーとなり、最終日は40kmのままのルートを踏襲、当初の計画より50kmほど短縮して3日間のイベントを維持することになるようだ。

 また、ラリー・イタリア・サルディニアが夏から秋の開催となったことで、すでにイタリア選手権の改訂版のカレンダーからは外れることが決まっている。これは17時半には日没になることから、アイテナリーを複雑にするナイトステージを避けるためにエントリーを50台程度に押さえる必要があったためだとされている。

 情報筋によれば、6月のような暑いコンディションにはならないが、10月下旬のサルディニアではまだ夏のような暑さが残っていると伝えており、雨さえ降らなければ勝利チームが海に飛び込んでも寒くはないようだ。