WRC2020/02/18

英国ドライバーのスウェーデン勝利は史上初

(c)Toyota

 トヨタGAZOOレーシングWRTのエルフィン・エヴァンスは、コリン・マクレー、リチャード・バーンズという英国出身の二人のワールドチャンピオンでさえ成し遂げることができなかったラリー・スウェーデンでの勝利を飾り、キャリアで初めて選手権リーダーに躍り出すことになった。

 雪と氷が不足したスウェーデンは短縮されたことでいっそう条件も厳しくなり、まさしく一瞬のミスもできない超スプリントの戦いとなったが、エヴァンスは10ステージのうち5ステージでベストタイムを奪い、オープニングSSから一度もリードを譲ることなく2017年のウェールズ・ラリーGB以来となる通算2勝目を飾ることになった。

「ハッピーだ! 本当に素晴らしい週末だった。チームが彼らが新しいチームとマシンに早く馴染むことができるよう努力をしてくれ、そして素晴らしいマシンを僕に与えてくれた」

「パワーステージのポイントもほしかったが、すぐに断念した。あまりにトリッキーで、パンクのリスクが非常に大きかったからね。それでも週末を通して難しいコンディションの中でもヤリスは僕にプッシュする自信を与えてくれた」

 エヴァンスは、チャンピオンシップリーダーとして臨む次戦メキシコでは雨に期待したいと語りながらも、メキシコ以降はグラベルが8戦連続して続くため、グラベルでのフィーリングに真剣に取り組むことが課題だと語った。

「スペシャリストのイベント2戦をいい結果で終えることができたが、メキシコも特殊なものになり得る。しかし、雨が降れば、一番手の出走だって厳しくないはずさ。いずれにしても、選手権の大半はグラベルラウンドで構成されているため、僕らはグラベルでのマシンのフィーリングに真剣に取り組む必要がある」

 2019年の開幕戦からエヴァンスとコンビを組んできたスコット・マーティンにとっては初のWRC勝利となった。

「僕とエルフィンは一緒にやり始めてまだ1年ちょっとだ。ラリーをやればやるほど息が合ってきている。これは僕たちにとって多分13回目のイベントだ。
舞台裏では多くの仕事があり、僕らはそれを継続してきた。昨年も(勝利に)近づいたこともあった。今後も多くのラリーがあり、この好調を継続するために多くの仕事に取り組まなければならない。この勝利は僕らにとっての新しいスタートになるよ」とマーティンは語っている。