WORLDWIDE2021/10/11

アルピーヌがフランス選手権で43年ぶり歴史的勝利

(c)FFSA

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 コート・ダジュールの伝統的な一戦、アンティーブ・ラリーでアルピーヌA110ラリーRGTを駆ったニコラ・シアミンが歴史的勝利を飾り、1978年以来、43年ぶりにアルピーヌがフランス選手権において総合優勝を飾ることになった。

 56回目を迎えるアンティーブ・ラリーは、CHLスポルト・オートのヨアン・ボナート(シトロエンC3 Rally2-)、PHスポルトのエリック・カミリー(シトロエンC3 Rally2)、サラザン・ポータースポーツのカンタン・ジョルダーノ(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)といったフランス選手権のタイトルを争うトップコンテンダーによるバトルが予想されるなか、コードスポーツのA110を駆る地元ニース出身の21歳のシアマンがSS4で首位に立つや、初日の8ステージのうち6ステージを制してリードを広げ、カミリーに28.6秒をつけることになった。

 シアマンは2日目もさらに2つのベストタイムを追加、カミリーとの差を38.2秒へと拡大して優勝を飾っている。グループR-GTのマシンはフランス選手権の総合タイトルのためのポイントを獲得できないものの、アルピーヌ・ブランドのフランス選手権イベントにおける勝利は、1978年のラリー・デ・ラ・時ラリアにおけるジャン-ピエール・マンツァゴル(アルピーヌA110 1800)の勝利となり、アンティブ・ラリーにおいても1975年のジャン-ピエール・ニコラ(アルピーヌA110 1800)以来となる勝利となった。

 シアマンにとっては、2019年のラリー・ドゥ・トゥケに続いて2回目のフランス選手権優勝となる。

「僕のホームグラウンドであるこのラリーに参加することができたのは、コードレーシングチーム全員と、僕をサポートしてくれたすべての人々のおかげでだよ」とシアマンは語った。

「直前になってコドライバーを変更し、僕と一緒にラリーをスタートしてくれたマキシム・マルティーニに感謝している」

「僕らは今年、シトロエンC3 Rally2によるWRC3とベルギー選手権のためので大きなプログラムをもっていたが、ベルギーのDGスポルトではうまく結果が出なかったし、7月にベルギーを襲った洪水の影響もあって参戦を継続しないことにしたんだ。シトロエンとの契約がなくなったので、今回、アルパインで僕のホームで走らないかという申し出を受けることができたというわけだ。簡単なことではないが、これを機会にふたたび選手権に戻りたい。できればRally2マシンでタイトルに挑みたいね」

 カミリーは、この日の最終ステージで優勝し、アンティーブ・ラリーで総合2位、フランス選手権での優勝を獲得した。「シアマンを追い掛けることはできなかったが、Rally2では1位でゴールしたかったんだ」

 3位に入ったボナートは、フランス選手権の暫定ランキングでもジョルダーノを7ポイント引き離して単独リーダーに立っているが、カミリーも22ポイント差につけている。