WRC2021/02/25

アークティックでWRC史上最速記録誕生なるか

(c)Toyota

 アークティック・ラリー・フィンランドはWRC史上最速のラリーになるのか?

 WRC史上最速記録は、2016年のラリー・フィンランドでシトロエンDS3 WRCを駆ったクリス・ミークが達成した平均時速126.6km/hだ。しかし、先月、ロヴァニエミで行われたアークティック・ラップランド・ラリーでユホ・ハンニネンはトヨタ・ヤリスWRCを駆って平均時速125.5km/hという記録を残し、WRCアークティック・ラリー・フィンランドにおいて記録が更新される可能性を強く印象付けている。

 優勝候補の一人に挙げられているカッレ・ロヴァンペラは20歳150日という史上最年少優勝記録の更新が期待されるが、ひょっとしたら史上最速WRC記録の保持者になる可能性もある。

 ロヴァンペラは昨年、トヨタ・ヤリスWRCでのデビュー戦となったアークティック・ラップランド・ラリーで123.4km/hをマークしており、この週末はさらに速くなることを予想しているが、週末を通した平均速度でフィンランドを上回る記録が誕生することについては懐疑的だ。

「ラップランドは場所によっては非常にハイスピードになると思う。でもいくつかテクニカルなところもある」とロヴァンペラは語った。

「本当に素早くかつ正確にミスなく走ることが重要だ、スノーバンクでかなりタイムを失う可能性があるからね。正確にそして常にプッシュしていく必要がある。スピードに関してはスウェーデンのような感じになると思う。フィンランドより速くなる? いくかのステージはそうかもしれない、でもラリー・フィンランドは夏の時期で非常に速いからね」

 アークティック・ラリー・フィンランドのクラーク・オブ・コース、カイ・タルキアイネンは今週のイベントで記録が更新されるとはあまり考えていないようだが、金曜日のサッリオヤルヴィ・ステージでは瞬間最高速度が200km/hに到達するだろうと予測している。

「最初のステージは速い」とタルキアイネンは語っている。

「金曜日のステージがいちばんフィンランドのそれに近い、いい感じにワイドでハイスピードなステージでクレストが多くある。ここでは時速200キロで走行するクルマを見ることになるだろう。でも他に関してはもっとスローなセクションもいくつかある。正直分からないが、史上最速のラリーになるとはあまり思えない」