11月19日〜22日に予定されたイープル・ラリー・ベルギーは、ベルギー国内の新型コロナウイルス感染者数の急上昇にともない、キャンセルを正式に発表した。
ベルギーは世界ラリー選手権を初めて開催する予定だったが、地方政府の指示により、主催者であるクラブ・スーパーステージは今日の午後、シーズン最後のラウンドを中止せざるを得なくなった。
コロナウイルスの感染者数が上昇したことで、政府はウイルスの蔓延を防ぐためにもこの週末にもロックダウンなどのさらなる厳しい対策を講じる予定だが、すでに地方自治体では感染者の急増に伴い病院や介護部門への圧力が高まっており、イープル開催への支援を続けることは不可能だという状況となった。
「我々はいつもイープル・ラリー・ベルギーを全面的にサポートしてきたが、今回はラリーを継続させるわけにはいかない」とイープル市のエミリー・タルペ市長は述べた。
「我々は西フランドル州知事のカール・デカルウェ氏や他の自治体の市長と緊密に協議してこの決定を下した」
クラブ・スーパーステージのヤン・ウイゲは、主催者はこの決定を完全に理解していると述べた。
「現時点では、住民、介護部門のスタッフ、従業員、ボランティア、参加者、そしてラリーファンの健康が第一だ」
「私たちは、地元当局と緊密に協議しながら健康危機をフォローしてきた。残念ながら数字は劇的に上昇し続けた。イープル・ラリーは安全性についてもヨーロッパの最先端を走ってきた。今回は健康面が最優先という判断だ」
イープル・ラリーを失ったことで、今季の世界ラリー選手権は12月に行われるACIラリー・モンツァで最終戦を迎えることになる。