WRC2020/10/30

イープル厳しい状況に、ベルギー更なる制限強化か

(c)Ypres Rally

 イープル・ラリー・ベルギーが開催できるかどうかは、金曜日に開催されるベルギー政府主催の諮問委員会の会議で明らかになるだろう。

 ベルギーのアレクサンダー・デ・クロウ首相は先週、国内での感染拡大を封じ込めるために、4週間にわたってすべての飲食店を営業停止にすることを発表、スポーツ・イベントについてもアマチュアスポーツの開催を禁止としたほか、プロスポーツについても無観客での開催を義務付けることとなった。しかし、近隣国のフランスが今週、12月1日までの全土のロックダウンを決定、ドイツも11月2日から1カ月間、緊急の部分的なロックダウンを実施すること決定したため、ベルギーもさらなる追加制限措置を検討せざるを得ない状況になったと言われている。

 デ・クロウ首相は水曜夜、同国では人口10万人あたり約900人の感染症が発生しており、直ちにより厳しい制限を課す方針だと述べた。

「我が国の状況は特に危機的である。感染者が増え、病院サービスが満員になり、死亡者が増えている。ウイルスの拡散を止めなければならない」

 デ・クロウ首相は、感染を防ぐためにベルギーは一部地域が閉鎖されることになるだろうと述べたが、複数の専門家は隣国のフランスやドイツと同様に全面閉鎖を求める声を上げている。金曜日の午後から行われる政府による緊急の諮問委員会は感染を防ぐための対策を検討することになっており、ベルギーでもロックダウンなどさらに厳しい制限は避けられそうにないと言われている。

 また、ベルギー南部の5州をとりまとめるワロニア地域のクリストフ・コリニョン内相はすでに、国の措置が十分でないと判断した場合には、地域としてロックダウンに移行することを宣言している。

 イープル・ラリーは最終日にステージを予定しているスパ-フランコルシャン・サーキットとその周辺ルートはワロニア地域のリエージュ州にあるため、ロックダウンの期間によっては3週間後のラリー開催が厳しくなるかもしれない。