WRC2020/07/02

エストニアのWRC開催、木曜日に正式発表へ

(c)Toyota

 ラリー・エストニアのディレクターを務めるウルモ・アーヴァは、エストニア・メディアのデルフィが行ったインタビューのなかで、ラリーファンは9月の第一週の週末に赤いマークをすべきだと語り、ラリー・エストニアが初めてWRCとして9月4-6日に開催されることを認めた。この素晴らしいニュースは今週のうちにも正式に発表されることになるという。

 新型コロナウイルスのパンデミックにより、今年の世界ラリー選手権のカレンダーは壊滅状態となり、3月のラリー・メキシコのあとからシーズンが中断したままだ。WRCのプロモーターは、もともとカレンダーには載っていなかったイベントをWRCに組み込むべく交渉を行ってきたが、どうやら9月のラリー・エストニアでシーズンの再開を祝うことになりそうだ。

 デルフィの報道を受けて、エストニアの公共放送局ERRは、アーヴァに対してラリー・エストニアの進捗状況について直撃しているが、彼は慎重に言葉を選びながらも開催に向けた準備が進んでいることを強調した。

「WRCプロモーターとFIAとの交渉は現在も継続中だ。エストニアとエストニアのオートスポーツにとって素晴らしいソリューションを見つけたい。わざと発表を遅らせているように見えるかもしれないが、そんなことはない。通常、このような話は半年ほど続く、今はかなりのスピードで展開しているよ」

 3日間のプログラムには、過去のラリーで使用されたステージが含まれており、タルトゥやオテパヤ近郊、さらには南側のステージも含まれるが、より短いステージを組み合わせたアイテナリーが計画されているという。

「世界選手権では通常よりも若干ルートが短くなるだろうが、コスト削減のためだけに何かを犠牲にしたくはない。300km以上のスペシャルステージも可能だろうけど、それを行う理由はないと考えている。WRCやFIAのプロモーターの意思でもあるが、それだけでの判断ではない」

 現在のスポーツイベントの観客動員数の制限は、8月末まで有効となり、現時点では、政府がその後はどのようなステップを踏むのかは明らかになっていない。しかし、アーヴァはエストニアという小さな国が世界ラリー選手権を開催できれば、世界にむけてエストニアをアピールすることにつながるはずだと語り、政府が開催を支援してくれることに自信をみせた。

「世界ラリー選手権の一戦としてエストニアを語るならば、国の大きさに起因する基礎的な弱点が、今では大きなアドバンテージとなっている。エストニアがどんな国なのか、全世界が耳にします。私たちはこのようなイベントの主催者になることができ、エストニアがそれを実現できたことだけでなく、例外的にうまく開催できたことをメッセージで示すべきだ」

 ERRは、エストニア政府とラリー・エストニアが7月2日木曜日にタリンにおいて記者会見を行うと伝えている。