WRC2019/07/13

エヴァンスがエストニアの予選ステージで一番時計

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(c)Rally Estonia


 WRC公式プロモーショナルイベントとして初めて開催されるラリー・エストニアは金曜日の朝に予選ステージが行われ、Mスポーツ・フォード・ワールドラリーチームのエルフィン・エヴァンス(フォード・フィエスタWRC)が2分52.921秒のトップタイムをマーク、地元のオイット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)はスローパンクに見舞われて2.819秒差の4番手タイムとなっている。

 サービスがおかれるオテパー近郊の6.37kmのライガ・ステージで朝10時から始まったシェイクダウンは16時までに自由な走行を行うといういつもの世界ラリー選手権のラウンドとは異なるユニークなスタイルをとっており、そのあとマニュファクチャラーチームから参戦した5人のドライバーのみが土曜日からの走行順をチョイスするために予選ステージに臨むことになった。

 シェイクダウンで速さを見せたのは、カーナンバー1のトヨタ・ヤリスWRCでホームイベントに挑むタナク。彼は4回目の走行で2分52.3秒のシェイクダウンでの最速タイムをだして速さをアピールするも、その後、オイルが焼けるような匂いをさせながらスロー走行を行うなど懸念させる場面もあったが、計8回の走行を行ってシェイクダウンのトップの座を守りきった。

 タナクから0.9秒差の2番手タイムで続いたのはエヴァンス。彼と同様に9回の走行を行ったエサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)が0.1秒差、4-5番手にはヒュンダイ勢が続き、フロントスポイラーに新しいエアロを採用した純白のヒュンダイi20クーペWRCを駆るアンドレアス・ミケルセンが4番手、スポットでラリー・フィンランドに起用されたクレイグ・ブリーンが5番手で続いており、エストニアのヒーローであるマルコ・マルティン(フォード・フィエスタWRC)もトップから9.1秒差の7番手タイムで続いている。
 
 予選ステージはたった1回の走行のみが行われ、エヴァンスがトップタイムをマーク、ラッピが0.955秒差の2番手タイム、ミケルセンが1.449秒差の3番手タイム、スローパンクでタイムが伸びなかったタナクは2.819秒差の4番手タイム、久々のWRカーでの参戦を迎えるブリーン3,737秒差の5番手タイムに終わることになった。

 ラリー・エストニアはその後、タルトゥの市街地で大規模なオープニングセレモニーが行われて開幕した。埋め尽くした数千人もの観客が見守るなかで行われたセレモニーには、エストニアのオートスポーツ連合のアリ・ヴァタネン会長、ラリー・エストニアのディレクターを務めるウルモ・アーヴァのほか、WRCプロモーターのマネージングディレクターであるオリヴァー・シースラも列席、エストニア首相のユリ・ラタスがオープニングスピーチを務め、最高の盛り上がりをみせることになった。
 
 またセレモニーでは、公開の記者会見のほか、予選ステージに臨んだ5人のドライバーが土曜日のスタートポジションを選択、予選トップのエヴァンスは5番手の走行順を選択、ラッピが4番手、ミケルセンが3番手を選び、2番手を選ぶかに見えたタナクが母国戦でのコースオープナーを務めることを選択、ブリーンは2番手の走行順となった。

 ラリー・エストニア初日の土曜日は9SS/91.78 kmが予定され、SS1マーリッツァは現地時間9時23分にスタートを予定する。