WRC2021/10/18

オジエ、スペインで交通違反も選手権への影響なし

(c)Toyota

 セバスチャン・オジエは、ラリー・デ・エスパーニャの土曜日、通行禁止の路肩で一般車を追い越し、地元警察の指示を受けても停止しなかったとして、2000ユーロ(およそ25万円)の罰金を科されたことが明らかとなったが、この違反によるラリー・デ・エスパーニャの成績やチャンピオンシップポイントへの影響はない。

 この違反は、土曜日の夕方、サロウのステージに向かう途中で発生したもので、オジエは金曜日のSS6でもバラクラバをレーシングスーツの外に着ていたことに対しても200ユーロ(およそ2.5万円)の罰金が科せられており、彼にとっては今週末2度目のスチュワード違反となった。

 また、オジエはすでに4月のクロアチア・ラリーでも最終日に一般道で接触事故に遭遇しており、7000ユーロの罰金とともに、6カ月の猶予付きの出場停止処分が科せられており、今シーズン2度目の交通関連の違反となった。

 しかし、スチュワードは、オジエの今回のスペインでの違反が、FIAインターナショナル・スポーティング・コードの第12.2.1.c条および第12.2.1.h条に違反し、クルーが各国の交通法規を遵守することを明確に定めた2021年WRCスポーツ・レギュレーションの第34.3.1条に違反したものであると認めたが、これが6カ月間の出場停止猶予期間内に発生したものであったとしても、重大事故を繰り返した違反ではないことから、出場停止処分は適用せず、代わりに罰金のみを科している。

 スチュワードは日曜日の朝、2つのループステージの合間にチーム関係者の立ち会いのもとでオジエへの聴き取り調査を行った結果、この違反が発生したときの状況について次のように説明している。

「オジエは、前の車を右側から追い越したことを認め、その過ちを謝罪したが、この出来事が起きたラウンドアバウトでは、道路が封鎖されていたが、車の列の前にいなかった警官が出したハンドサインをうまく理解できなかったと説明した。ラリーカーが渋滞を抜けるためにこのようなサインを出すことはよくあることだとオジエは述べ、さらに、低速でラウンドアバウトを通過したと付け加えた」

 また、スチュワードは、さらなる調査のために違反に関与した警察官に状況の説明を求めたところ、「1号車のドライバーがロータリーに近づくときに、前の車を右側から追い抜いたが、警察官が車の走行ライン上に直接配置されていなかったため、1号車への指示が明確でなかった可能性がある」との警察署から報告があったことを確認していると付け加えている。