WRC2021/09/26

オールターマックWRCスペインに73台がエントリー

(c)Hyundai

 今季の世界ラリー選手権第11戦として10月14〜17日に行われるラリーRACCラリー・デ・エスパーニャがエントリーリストを公開、11台のWRカー、31台のR5/Rally2カーを含む73台がエントリーしたことが明らかとなった。

 スペイン東部カタルニア地方のコスタ・ドウラーダのサロウを拠点とするラリー・デ・エスパーニャは、昨年はローテーションに従って開催されなかったが、これまでのミックス路面のイベントからオールターマックイベントへとルートを変更して2年ぶりにWRCに帰ってくる。

 トヨタGAZOOレーシングWRTは、選手権リーダーのセバスチャン・オジエ、エルフィン・エヴァンス、カッレ・ロヴァンペラの3台をワークスノミネートする。また、4台目のヤリスWRC がTGR WRCチャレンジプログラムの勝田貴元のために用意される。勝田はラリー・フィンランドにはアーロン・ジョンストンとのコンビで出場するものの、ラリー・デ・エスパーニャのコドライバーは未定となっており、ケガのために静養しているレギュラー・コドライバーのダン・バリットがメディカルコンサルタントの判断次第ではここで3カ月ぶりに復帰することになるかもしれない。

 ヒュンダイ・モータースポーツはティエリー・ヌーヴィルとオイット・タナクのレギュラーメンバーに加えて地元のダニエル・ソルドを起用した。また、ヒュンダイ2Cコンペティションからピエール-ルイ・ルーベとオリヴァー・ソルベルグがヒュンダイi20クーペWRCを駆って出場する。

 Mスポーツ・フォードWRTは、ガス・グリーンスミスとともにアドリアン・フールモーのために2台のフォード・フィエスタWRCを投入する。

 WRC2選手権には8台がエントリーしている。選手権を大きくリードするTOKスポーツのアンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビアRally2エボ)はライバルたちの動向を見るためここもスキップしている。TRTラリーチームのマッズ・オストベルグ(シトロエンC3 Rally2)が逆転タイトルの可能性を残しているものの、フィンランドの結果次第ではリーダー不在のままここでタイトルが決まる可能性がありそうだ。

 ヒュンダイ・モータースポーツNはヤリ・フットゥネンに加えてテーム・スニネンを起用して2台のi20 N Rally2を投入するほか、モヴィスポーツもニコライ・グリアジン(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)とチェコの新星エリック・ツァイス(フォード・フィエスタRally2)の2台体制でチームタイトルに望みをつなぐ。

 WRC3選手権には14台がエントリーしているが、選手権をリードするヨアン・ロッセル(シトロエンC3 Rally2)がフィンランドに続いてこの一戦もスキップしており、2位につけるカイエタン・カイエタノビッチ(シュコダ・ファビアRally2エボ)にとっては逆転のチャンスとなる。

 ジュニアWRCは最終ラウンドとなり、6台がエントリーしている。フィンランドのサミ・パヤリ、北アイルランドのジョン・アームストロング、ラトビアのマルテインシュ・セスクスによるタイトル争いがここで決着することになる。