ピレリのラリープログラムのマネージャー、テレンツィオ・テストーニは、今季初のターマックで走るイベントとなった先週のクロアチア・ラリーが、彼らのP Zeroタイヤにとって大きな挑戦をもたらすことになったと話している。
ドライバーたちはハードとソフトコンパウンド両方のドライタイヤを使用している。WRC初登場となったクロアチアは、週の初めには雪が舞って低温のラリーウィークになることも予想されたが、雨も降ることなく温暖なドライコンディションとなっており、ウェットタイヤのチントゥラートが使用される機会はなかった。
昨年40度を越える過酷なコンディションの中でターマック仕様タイヤのテストを行ってきたことでテストーニは摩耗率に関しては問題ないと確信を持っていたと語ったが、消耗の激しいクロアチアのステージはホイールのリム部分により負担をかけたことに起因するパンクが見られたと認めた。
「アスファルトにおいての初めての週末は、汚れていたり、スリッパリーな路面が多くて非常に厳しいものとなった」と、テストーニは語っている。
「ドライバーにも、そしてもちろんタイヤにとっても大きな試練となっている。情報として得られたのは、ホイールリムの被害が最も多く、大きなダメージを負ってしまうことがしばしばあり、それが直接タイヤに影響を及ぼすことになったということだ」
「破砕されたアスファルトやバンプによるこうしたリムへのダメージは、すべてのチームやドライバーたちが対処しなければならないことだった」
「タイヤそのものに関しては、厳しい路面状況と、150度にも達する高い動作温度に関わらず、適度に保たれた磨耗のレベルに我々は満足している」
WRCの次戦は5月20日〜23日ラリー・デ・ポルトガルとなり、ピレリがWRCのコントロールタイヤとなってから初めてスコーピオングラベルタイヤが使用されることになる。
「我々は、強度と耐久性が重要な特性としてタイヤに求められるというポルトガルのグラベルを楽しみにしているよ」