ERC2021/06/19

グリアジンがポーランド開幕ステージを制す

(c)ERC

(c)ERC

 ヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)開幕戦のラリー・ポーランドは18日夕方に行われたスーパーSSで開幕、予選ステージでクラッシュを喫して心配されたモヴィ・スポーツのニコライ・グリアジン(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)がオープニングSSを制してラリーをリードした。

 昨年はコロナウイルスの流行によってキャンセルとなったラリー・ポーランドは2年ぶりの開催となったが、最初のオープニング・スーパーSSで勝利して速さをみせたのは、前回の2018年にここで優勝を飾っているグリアジンだ。

 2台併走で走るミコワイキ・アリーナのステージは、主催者によって決められたここだけのスタート順で走ることになり、5番手の走行組でコースに臨んだグリアジンは、チームMRFタイヤのクレイグ・ブリーン(ヒュンダイi20 R5)を0.6秒上回るベストタイムでラリーをリードすることになった。

「ステージ上に水が撒かれていたので驚いたよ。いくつかのヒヤリとした瞬間があったが、僕たちはどうにかここにいるよ」とグリアジンは語っている。

 これは路面にたくさんのルースグラベルが積もっているため、イン側のレーンで巻き上げられたダストがアウト側のレーンのドライバーの視界を妨害しないようにするために主催者はスタート前に散水車を入れたためだ。誰もがこの措置をスタート直前に知らされたため、タイヤチョイスなどに不満を述べることになった。

 首位から0.6秒差のブリーンに続き、さらに0.1秒差の僅差の3位にはポールプロモーションのファビアン・クライム(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)と2016年にERC2チャンピオンに輝いているヴォイチェフ・フファワ(シュコダ・ファビアRally2エボ)が並んでいる。地元勢では最速となったフファワは、「多くの観客がいるのでうれしいね。ここはここだし、明日からは違う戦いになるががんばるよ」

 ルーマニア・チャンピオンのシモーネ・テンペスティーニ(シュコダ・ファビアRally2エボ)も二人からわずか0.3秒差の5番手、ACCRチームのエリック・ツアイス(フォード・フィエスタRally2)が6番手、予選ステージからポップオフバルブの問題を訴えていたヒュンダイ・ラリー・チーム・イタリアのウンベルト・スカンドラ(ヒュンダイi20 R5)は7番手となっている。

 またトーク・スポーツWRTのアンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビアRally2エボ)は8番手、予選トップだったアレクセイ・ルクヤヌク(シトロエンC3 Rally2)はコースオープナーとして一番手で走行したため2.4秒差の13番手と出遅れている。

 レグ1は明日土曜日にリスタートすることになり、ドライバーたちは予選15位となった地元のジビグニエフ・ガブリッシュ(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)を先頭にスタート順選考会で選んだスタート順に従ってスタートすることになるが、SS1でトップに立ったグリアジンは予選でクラッシュに見舞われたため、明日は39番手という後方からのスタートとなることが発表されている。