ERC2021/08/24

コペツキ、ERCチェコでの勝利はとても困難

(c)Agrotec Skoda team

 チェコ・ラリー・ズリーンで9度の優勝を経験しているヤン・コペツキは、今年、誕生から50回目の記念イベントを迎えるこのチェコのクラシックイベントで勝利を楽観する声に対して警告した。

 シュコダ・モータースポーツは今季、チェコ選手権やWRCにおけるファクトリーチームの参戦をキャンセルし、国内外の7つのディーラーチームを支援する路線に変更している。そのためコペツキは自身で結成したプライベートチームであるアグロテック・シュコダ・チームとしてチェコ選手権に挑んでおり、これまで3勝を飾って選手権をリードしている。

 長年にわたってシュコダのパートナーとして成功を収めてきた販売ディーラーであるアグロテックのサポートとともに、シュコダ・モータースポーツからも限定的なサポートを得ているものの、コペツキはトップレベルでの成功を継続することは以前よりもはるかに困難だと語っている。

「昨シーズンの終わりには、シュコダがファクトリーチームとしてチェコ選手権に参戦しなくなることがわかっていたので、僕らは時間をかけて準備を重ねてきた。ありがたいことにアグロテックの力強い支援があり、チェコとハンガリーの選手権で集中しているが、成功を継続することは以前よりもはるかに困難になっている」とコペツキは語っている。

 コペツキは、今回、今年からコンビを組んでいる新しいコドライバーのヤン・フロウシェクとともに18回目となるチェコ・ラリー・ズリーンに参戦する。ERCの一戦として開催されるこの一戦で、コペツキは勝利を狙うつもりだが、アレクセイ・ルクヤヌクやアンドレアス・ミケルセンといったタイトルを争うドライバーも出場するため、そのチャンスについては慎重にコメントしている。

「目標は勝つことだが、それは簡単なことではないだろう。ERCやWRCのレギュラーメンバーたちが相手だから難しくなるだろうが、ペースを維持していきたいと思う。もちろん、そのためにもチームは完全に準備されている必要がある」

 コペツキは、難しい路面のチェコ・ラリーでは経験が大きな役割を果たすことを認めながらも、このイベントのスペシャリストでさえでさえ、天候によって不運な結果に終わる可能性があると警告している。

「バルム(・チェコ・ラリー)は、ドライであるときは難しいラリーであり、濡れているときはさらに難しくなる。非常に滑りやすく、1メートルごとにグリップが変化する。天気が安定していれば、僕にとっては楽になるが、変わりやすい天気のためタイヤの選択に関してはとくに注意が必要となる」

 チェコ・ラリー・ズリーンは、8月27〜29日に開催される。