Raid2021/01/06

サインツがナビミスで30分をロス

(c)RedBull Content Pool

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 ダカール・ラリーの第3ステージが5日に行われ、トヨタGAZOOレーシングのナッサー・アル‐アッティーヤ(トヨタ・ハイラックス)がステージ2連勝を飾り、首位のXレイド・チームのステファン・ペテランセル(MINI JCWバギー)に5分9秒差まで迫ってきた。

 3度の優勝経験を持つアル‐アッティーヤは、日曜日の第1ステージで上位陣に12分の差をつけられ、大きく後れをとった。しかし、第2ステージで3分を取り戻したアル‐アッティーヤは、ワディ・アド・ダワシルを周回する406kmの第3ステージで勝利し、序盤でパンクに見舞われて4分遅れの3番手タイムに終わったペテランセルとの差をわずか5分9秒に縮めている。

 アル‐アッティーヤは、第4ウェイポイントでXレイドのカルロス・サインツ(MINI JCWバギー)を抜いてトップに立つや、残りのすべてのウェイポイントで最速タイムを記録、最終的にヘンク・ラテガン(トヨタ・ハイラックス)を2分27秒引き離してステージ勝利を飾っている。

 いっぽう、サインツは、第3ステージで一時リードしたものの、156km地点でナビゲーションのトラブルに見舞われて30分ほど遅れ、さらにパンクに見舞われてしまい、最終的にこの日のステージを19番手タイムで終え、総合3位に浮上したセンチュリーのマシュー・セラドリ(センチュリーCR6バギー)に続く総合4位に転落した。

 サインツはナビゲーションの問題が発生するまでは好調だったと感じていたが、このタイムロスは勝利を目指す上で大きな痛手となってしまった。

「今日は非常に複雑な一日だった。ここまで上手くやっていたのに、残念だ。でも、良いステージにするためには、すべての点をまとめる必要がある。今日の問題はナビゲーションだった」とサインツは語った。

「ポイントでスタックしてしまった。僕たちは最初のウェイポイントを確認した。他のウェイポイントを見失ったと思い、ロードブックの別のウェイポイントにいると思っていたので、ちょっと混乱していた。実際、あまりはっきりとした状況ではなかった」

 火曜日のステージを終えて、サインツは総合4位に後退しており、まだ9つのステージが残っているにもかかわらず、今年の優勝争いに戻るためには、上位の選手たちに問題が発生する必要があるかもしれないと認めている。

「レースを見ていると、30分を取り返すことは非常に難しい。僕たちとしては、とにかく集中して続けることだ。戦略としては、レースはまだ長いし、他の選手がどうなるか見ていかないといけない。そうでなければ、これだけの差を詰めることは出来ないからね」

 9度のWRCチャンピオンであるセバスチャン・ローブ(バーレーン・レイド・エクストリーム)は、5度目のダカール参戦で悪夢のようなスタートを切ったものの徐々に巻き返し、6位でフィニッシュして総合6位を獲得した。彼は2つのステージで好成績を収めたことで、5位につけるオーバードライブのヤコブ・プツィゴンスキー(トヨタ・ハイラックス)との差を1分27秒へと縮めたが、トップのペテランセルからは45分49秒遅れている。

 ヤシル・シーイダン(センチュリーCR6バギー)が4番手タイムで7位へと浮上、アブダビ・レーシングのカリド・アル-カシミ(プジョー3008DKR)は5番手タイムで総合9位、マルティン・プロコップ(フォード・ラプターRS)が総合10位となっている。

 また、オーバードライブのベルンハルト・テン・ブリンケ(トヨタ・ハイラックス)は、最後から2番目のウェイポイントの後10kmを走った地点で横転した。テン・ブリンケとナビゲーターのトム・コルスールにケガは無かった。