WRC2021/05/29

ザサダが史上最高齢の91歳でサファリ出場へ

(c)wrc.com/WRC Promoter

 91歳のソビエスワフ・ザサダは、最後のラリー参戦から実に24年ぶりに、来月24日から27日に開催されるサファリ・ラリー・ケニアに参戦する。

 19年ぶりにFIA世界ラリー選手権のカレンダーに復帰したこのイベントで、ザサダはMスポーツ・ポーランド製のフォード・フィエスタRally3を駆り、WRC史上最高齢でのスタートとなる。

 ザサダの最後のラリーは1997年のサファリだった。このラリーで、ザサダは妻のエヴァとコンビを組んで三菱ランサーエボリューションを駆って12位でフィニッシュした。ザサダは、このイベントを最後に24年にわたってラリーから遠ざかっていた。

「私はサファリのWRC復帰に非常に興味があり、四半世紀前に最後に出場したラリーに立ち向かいたいと思っているんだ」とザサダはポーランド・メディアにむけて語っている。

「サファリは私の青春であり、今でも恋しく思い出すほどお気に入りのラリーだった。したがって、ナイロビに再び立ち、フィニッシュラインに到達したいと思って出場を決めたんだ。私はこの冒険を買う余裕があるし、それ以上に私はまだまだやる気に満ちている。そしてイベントのために筋肉を鍛えて体力を維持するためにたくさんトレーニングするつもりだ。また、テストの計画もあるので、Mスポーツ・ポーランドで完全に準備されたフィエスタRally3の運転もすぐにうまくなると信じているよ」

 長く卓越したキャリアの中で、ザサダは1966年、1967年、1971年にヨーロッパ・ラリー選手権で3度の王者に輝き、さらに3度の選手権2位を果たした。彼のキャリアの多くは、1973年にFIA世界ラリー選手権が発足する以前のものであり、ヨーロッパのタイトル保持者は事実上の世界チャンピオンとみなされていた。サファリ・ラリーでもハンヌ・ミッコラが優勝した1972年にポルシェ911Sを駆り、キャリア最高位の2位となっている。

 また、彼はポーランドの国内選手権では11度のタイトルに輝いている。

 Mスポーツ・ポーランドのマネージング・ディレクターを務めるマチェイ・ヴォダは、次のように語った。

「彼は、ただドライブするために行くのではない。ソビエスワフはサファリに素晴らしい思い出があり、そのラリーの現在の姿を見るためにラリーに戻りたいと考えた」とヴォダは語った。

 ザサダは水曜日にポーランドで初めてフィエスタRally3のテストを行なう。

「彼は昨年、サファリに出ることを考えていたが、COVID-19のために実現しなかった。彼はとても活動的な人で、年齢の割に体力もあるので、すべてがうまくいくことを願っている」とヴォダは付け加えた。

 2人には長い歴史がある。ポーランドで育った10代の頃、モーターレースの世界を目指していたヴォダは、ザサダに連絡を取ろうとした。ザサダは、モーターレースのキャリアを終えた後、ポーランドで最も成功したビジネスマンの一人となっていた。

「1日2回、5ヵ月間、毎日電話をかけ続けた。5ヵ月後、ようやく彼に会うことができて、彼は私に素晴らしいアドバイスをくれた」とウォダは回想した。

 ナイバシャを拠点とする4日間のイベントは、58名がエントリーしている。