ERC2020/06/11

ソルドとルベー、ERC開幕戦ローマにWRカーで出場

(c)Hyundai

 ヒュンダイ・モータースポーツは、ヨーロッパ選手権開幕戦のラリー・ディ・ローマ・カピターレに、ダニエル・ソルドとヒュンダイ・カスタマー・レーシング・ジュニアドライバーのピエール-ルイ・ルベーがヒュンダイi20クーペWRCで参戦することを発表した。

 ヒュンダイ・モータースポーツは、最近、アルゼナウのファクトリーの操業を再開し、COVID-19のパンデミックの影響によって世界中で絶えず生じるスケジュール変更に対応している。ドイツは徐々に正常化を目指す方針のため、同社の従業員の約50%は依然として自宅で働いている状況だが、パンデミックに関するイベントへの規制がヨーロッパ全体で解除されつつあることを受けて、世界ラリー選手権のシーズン再開にむけた準備の一環としてドライバーたちが実戦においてペースをつかむチャンスを与える考えだ。

 すでに報じられたように、エストニアでのラリー・ダートフィッシュ(8月7-9日)にオイット・タナクとティエリー・ヌーヴィルがi20クーペWRCに参戦するほか、新たにソルドとルベーがローマを拠点とするラリー・ディ・ローマ・カピターレ(7月24-26日)のERCラウンドにi20クーペWRCで挑むことが発表されている。2台はイベントのエントリーリストやスタートリストには掲載されず、規則に従ってERCやイタリア選手権のポイントやトロフィーを獲得することはできないが、ゼロカーが走る前にコースを走行して、世界ラリー選手権がラリー・ドイッチュランドで再開したときのためにターマックでのテストを実戦のなかで行う計画だ。
 
 また、ヒュンダイはこの翌週にイタリアのターマックで争われるラリー・ディ・アルバ(7月31日-8月2日)にも2台のファクトリー仕様のi20クーペWRCを出場させるほか(ドライバーについては未発表)、ルベーがふたたびカスタマー仕様のi20クーペWRCで参戦する。ラリー・ディ・アルバには、ラリー・ディ・ローマに続いてクレイグ・ブリーンがi20 R5で参戦する予定だ。ブリーンはラリー・フィンランドの参戦が幻となったが、チームのために開発プログラムを担当する。

 チーム代表のアンドレア・アダモは次のように語った。

「我々は絶えず変更が続くスケジュールに可能な限り対応している。イベントが中止されることはチャンピオンシップが長期間開催されないことを意味するため、アクティブな状態を維持する方法を検討した。我々はドライバーとコドライバーに競争する機会を与え、ファンに笑顔を戻したいと思っている」

「状況を注意深く監視しているが、この夏のいくつかのイベントでi20クーペWRCとi20 R5を参戦させたいとを願っている。多くの人々にとって困難な時だったが、トンネルの終わりにわずかな光が見えてきたため、通常に戻るためには慎重な手順を取る必要がある」