オリヴァー・ソルベルグは来月、ラリー・イタリア・サルディニアにふたたび2Cコンペティションのヒュンダイi20クーペWRCで出場する。
ソルベルグはWRカーのデビュー戦だったアークティック・ラリー・フィンランドでは最終ステージのスピンで惜しくも6位から7位へと後退することになったが、中間スプリットではセバスチャン・オジエに迫る速さをみせて、世界中のラリーファンをドキドキさせるパフォーマンスをみせている。
「フィンランドの最終ステージを終えたときから、再びこのクルマに乗れることを楽しみにしてきた」とソルベルグは語った。「このマシンを運転しているときに笑顔にならないわけないよ。あのパワー、あの加速、そしてあのグリップは本当に素晴らしいんだ。サルディニアが待ち遠しいよ」
ラリー・イタリア・サルディニアは昨年はコロナウイルスの流行のために10月に延期されて開催されたが、シュコダ・ファビアRally2エボを駆って出場したソルベルグは初参戦ながらオープニングSSでライバルを1kmあたり1秒も引き離し、5台のWRカーさえ上回る驚くべき速さをみせてリードを奪っている。彼は、土曜日の終盤までWRC3のトップと総合10位以内をキープしたが、残念ながらパンクのあとマシンをディッチに落してリタイアとなっている。
「去年のサルディニアは本当に楽しかった。僕はR5マシンだったが、最初のステージでティエリー(・ヌーヴィル)に勝ったので素晴らしい思い出もある。でもサルディニア島の道路については、少し知っているだけだ」
「アークティックのときは、雪が降ってコンディションが安定していることがわかっていたが、サルディニアにはずっとタフな道があるだろう。本当に暑くなることもあるだろうし、激しい雨が降ることもある。もしそうなったら経験不足になるだろうが、だからこそ僕はそこにいく。このイベントで僕が求めているのは経験だからね」
ソルベルグは、サルディニアのスタートにプレッシャーを感じているだろうか?
「これまでと何も変わっていないよ。僕がこのイベントに出場するのは、経験を積むためであり、マシンを理解することだからね。初日のロードポジションは僕にとってかなりいいはずだけど、結果のことは考えていないよ」
「アークティックよりもサルディニアのほうが厳しいラリーになるかもしれないが、できれば、マシンのセットアップに良い方向性を持たせてから臨みたいと思っている」
ソルベルグは、イベントに先立ち、i20クーペWRCをサルディニア島でテストする予定となっている。レギュラー・コドライバーのアーロン・ジョンストンは、COVID-19の検査で陽性反応が出たため、アークティックではセブ・マーシャルと交代していたが、サルディニアでは初めてWRカーのコクピットに着くことになる。
ソルベルグは、2週間後のラリー・デ・ポルトガルで初めてヒュンダイ・モータースポーツNのi20 R5でWRC2に参戦する。今季これまでに彼はモンテカルロにもi20 R5で参戦しているが、WRC2にはノミネートされていなかった。ヒュンダイ・モータースポーツNはサルディニアでは、オーレ・クリスチャン・ヴェイビー、ヤリ・フットゥネンに加えてアンドレア・クルニョーラをWRC2にノミネートすると発表している。