WORLDWIDE2021/06/14

ソルベルグがラリー・ディ・アルバで優勝

(c)Oliver Solberg

 オリヴァー・ソルベルグは、先週末にイタリア中部のクネオで行われたラリー・ディ・アルバにヒュンダイi20クーペWRCで参戦、WRカーでの初勝利を飾ることになった。

 ソルベルグは、ラリー・ディ・アルバのWRカー・カテゴリーであるRAプラスにオイット・タナクとともにヒュンダイ・モータースポーツから参戦、ソルベルグにとってはi20クーペWRCで挑む初めてのターマックラウンドとなった。

 9SS/150kmで行われたこのラリーではタナクがすべてのステージでベストタイムを奪ったものの、SS7の前でのロードセクションでの作業が長引いたことでTCに遅着、2分30秒のペナルティを科されたことで首位をソルベルグに譲っている。

 ソルベルグはSS5のパンクで1分以上ものロスを喫し、タナクからは1分37秒の遅れとなっていたが、タナクから首位を譲り受けたあとは、路面がかなり汚れたコンディションとなった3回目のループでも慎重なペースでリードをキープし、最終的に27.9秒差をつけて優勝を飾っている。

「このマシンでターマックを走るのは初めてだったが、信じられないくらい楽しかったよ。これまではラップランドの雪上でしかドライブしたことがなかったので、ここに来てマシンに乗り込み、土曜日のシェイクダウンに臨まなければならなかった。まだまだ学ぶことはたくさんあるが、すべてがうまくいって良かったよ」

 ソルベルグがもっともタナクに迫る速さをみせたのはSS6だった。彼はここで2.4秒差で惜しくもベストタイムのチャンスを逃している。

「僕にとっては、アルバで初めてターマックを走るという経験をして、このクルマを学ぶことが一番の目的だった。欲を言えば、ステージ優勝がしたかったけど、オイットの速さはずっと信じられないほどだった。ワールドチャンピオンと一緒に戦うために、自分にはまだまだやるべきことがたくさんあるよ」

 タナクにとって先週末は、4位に終わったクロアチア・ラリーの走りを改善し、後半のターマックラウンドにむけてi20クーペWRCをより深く知るための週末となった。彼は、ペナルティがどのような問題に起因したものだったのか聞かれたが、それについては答えず、テストが成功したものだったと週末をふり返っている。

「すべてが順調だった。特に問題はなかった。僕らはテストのためにここに来たし、ラリーに勝つことが目的ではなく、クロアチアに続いてより多くのことを理解し、より多くのデータを集めることが目的だったので、成功したラリーだった」とタナクは語っていた。

 ラリー・ディ・アルバのイタリアーノWRCカテゴリーでは、地元のルカ・ロセッティ(ヒュンダイi20 R5)がコラード・フォンタナ(ヒュンダイi20 WRC)に4.6秒差をつけて優勝した。3位にはヒュンダイ・ジュニアドライバーでアイルランド人のジョシュ・マクアーリン(ヒュンダイi20 R5)が続き、ヒュンダイが表彰台を独占している。