WRC2021/01/23

タナク、Wパンクで2年連続でモンテをリタイアに

(c)Hyundai

 ヒュンダイ・モータースポーツのオイット・タナクはサン・クレマン〜フリシニエールで昨年、180km/hを超えるスピードでクラッシュしたが、今年もこのステージでの悪夢は続いているようだ。

 雪に見舞われたラリー・モンテカルロの3日目を3位でスタートしたタナクは、オープニングステージのSS9で左フロントタイヤをパンク、このSS10サン・クレマン〜フリシニエールで今度は左リヤタイヤをパンク、タイヤ交換のためにやむなくここでマシンストップすることになる。

 だが、スペアを1本しか搭載していなかったタナクのトランクにはフレッシュタイヤはない。かろうじてラバーの残ったこのステージでパンクしたタイヤをトランクに積み、さきほどのステージでゴムが吹き飛んで無惨にもリムだけになったホイールをマシンに装着してステージのゴールを目指す。

 ゴムが残ってないホイールのみでロードセクションを走行し続けることは禁止されているため、パンクしたタイヤをこのステージを走り終えた後にギャップのサービスへ戻るときのために温存するという苦渋の選択だ。

 タナクはここで9分近くを失い、14位まで後退してしまったが、けっきょく、ロードセクションで装着したダメージを受けたタイヤでギャップでのサービスに無事帰還するのは至難の業だった。残念ながら、タナクはギャップでリタイアとなり、ラリー・モンテカルロのルールで土曜日のリタイアは明日のリスタートが認められないため、彼は2年連続でノーポイントで開幕戦を終えることになった。

「残念ながら2回のパンクとスペアホイールが1本しかなかったため、ラリーからリタイアせざるを得なくなった」とタナクは語った。「2つめのステージでスローパンクをしたとき、この日の朝に最初にダメージを受けたタイヤを装着して、ゴール後にふたたびタイヤを戻してロードセクションを走ろうとしたが、道のりが長く、続かなかった。これ以上はどうしようもできなかったよ。日曜日はイベントルールのため再スタートはできないんだ」