Raid2020/01/07

テラノヴァが首位浮上、アロンソは48位へ後退

(c)Dakar2020/DPPI

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 2020年のダカール・ラリーは第2ステージを終えて、Xレイド・チームのオーランド・テラノヴァ(MINIオール4レーシング)が首位に浮上した。一方、また、トヨタGAZOOレーシングのフェルナンド・アロンソ(トヨタ・ハイラックス)は、ダストに阻まれて岩にヒット、サスペンションやブレーキにダメージを負い、首位から2時間38分遅れた48位へと後退、初挑戦のダカールの厳しい洗礼を受ける1日となってしまった。

 ダカール2日目は紅海沿いのアル・ワジからネオムまでの367kmのステージで争われる。クルーがロードブックを前日の午後ではなく、スタートの数分前から利用が許可されるようになった今年のダカールの6つのステージのうち最初のステージだ。

 この日のステージの大半はサウジアラビアのヤジード・アル‐ラジ(トヨタ・ハイラックス)が支配し、彼はウェイポイントすべてをリードして310kmの地点で3分以上の差をつけ、日曜日の序盤の迂回で生じたタイムロスを補った。しかし、コースを失った彼は最終的にアル‐ラジはトヨタのジニール・ド・ヴィリエ(トヨタ・ハイラックス)に20分以上差で首位を譲り、ステージ勝利と総合リードへの希望は白紙となった。

 その結果、ド・ヴィリエが第2ステージを勝利したが、彼はオープニングステージでスローパンクによってタイムを失ったことが響き、首位から12分遅れの総合6位に留まった。第2ステージを2番手タイムで終えたテラノヴァが首位に立っている。

「いい1日になったけど、かなり厳しい日でもあった」とテラノヴァは語った。

「スタートからプッシュしたけれど、60kmほどの地点でタイヤがパンクしてしまい、そのあとは慎重なドライブを心がけた」

「またステージ途中ではナッサー(アル-アッティーヤ)が反対方向へ向かっているのが見えた。僕たちは正しいコースを取っていると思っていたけれど、少し混乱してしまいタイムを失ったよ」

 ダカールの過去2年の勝者であるカルロス・サインツ(MINIジョンクーパーワークス・バギー)とトヨタのナッサー・アル‐アッティーヤ(トヨタ・ハイラックス)は、2人とも初日に10分以上を失っておりが、2日目にそれぞれパンクに悩みながらも総合順位では2位と3位につけている。また驚くことにセンチュリーバギーのマシュー・セラドリが4番手タイムで総合4位となっている。

 オープニングステージで衝撃的な初ステージ勝利を獲得したヴァイドタス・ザラ(MINIオール4レーシング)は、第2ステージでテラノヴァから19分遅れて現在総合5位につけている。6位にはド・ヴィリエ、プライベーターとしてプジョー3008DKRで参戦するカリド・アル-カシミが3位、4番手タイムで7位で続いており、ステファン・ペテランセル(MINIジョンクーパーワークス・バギー)は初日3位だったが、ステアリングの問題に苦しみ、テラノヴァから13分遅れの総合8位へと後退している。

 2度のF1世界王者のアロンソは、ステージ最初の170kmほどはトップランナーのペースに近かったが、その後、マシンを岩にヒットし、ホイールとサスペンションを故障してストップした。アロンソとコドライバーのマーク・コマはチームからの無線の指示を受けながらその場で修理を試み、どうにかゴールへと辿り着いたが、首位から2時間38分遅の総合48位へと後退してしまい、ダカールのデビュー戦を上位でフィニッシュする可能性はほぼ消えてしまった。

「ダストの中の何かと衝突した。何も見えなかったので、それが何であるかさえわからないよ。120kmほどダストの中を走り、それまでずっと視界がゼロだったんだ」とアロンソは語った。

 アロンソとマルク・コマは当初、アシスタンスのトラックを待つことを計画していたが、無線でチームの助けを借りて損傷を修理、フロントブレーキなしではあったがゴールに辿り着いている。

「当初はトラックの支援を待つつもりだったが、5時間近く遅れそうなので、僕らはチームの指示を受けて壊れたところの分解を始めたんだ。もっと深刻な問題だと思ったが、フロントブレーキを除いてほとんどは修理できた。最後は慎重に運転しなければならなかったが、これも1つの経験だよ」