WRC2021/05/31

トヨタ、サルディニアでグラベル2連勝を目指す

(c)Toyota

 トヨタGAZOOレーシングWRTのチーム代表を務めるヤリ-マティ・ラトバラは、6月3日から6日にイタリアのサルディニア島で開催される世界ラリー選手権第5戦ラリー・イタリア・サルディニアはドライバーズ選手権とマニュファクチャラーズ選手権をリードするチームにとって不利な走行順での試練が待つことを覚悟しながらも、今季4勝目を獲得することを最大の目標に掲げている。

 前戦ラリー・デ・ポルトガルでエルフィン・エヴァンスが今季初優勝を飾り、チームメイトのセバスチャン・オジエが3位でフィニッシュ、トヨタはシーズン初のグラベルイベントでWポディウムを達成することになった。マニュファクチャラー選手権ではヒュンダイに37ポイントという大差を築くことになり、ドライバーズ選手権ではエヴァンスが選手権リーダーのオジエに2ポイント差の2位に順位を上げ、3位のライバルに20ポイント差をつけることになっている。

 ポルトガル終了後、1週間という短いインターバルを経て行われるラリー・イタリア・サルディニアに、トヨタはいつものようにセバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア、エルフィン・エヴァンス/スコット・マーティン、カッレ・ロヴァンペラ/ヨンネ・ハルットゥネンをオフィシャルノミネート、前戦ラリー・デ・ポルトガルで自己最高位の総合4位を獲得した勝田貴元/ダニエル・バリットを加え、4台のヤリスWRCを投入する。

 サルディニアは高い気温のなかクルマとタイヤにとって非常に厳しいラリーとなることが予想されており、それとともにドライバーズ選手権をリードするオジエとエヴァンスには初日のダスティなステージで路面掃除の試練が待ち受けることになる。

 チーム代表のラトバラは、チームにとって不利な走行条件となるサルディニアでは現実的なアプローチが求められると冷静に分析しながらも最大限のポイントを獲得したいと語っている。

「ポルトガルは素晴らしい結果に終わり、次のグラベルラリーとなるサルディニアに向けて良い感触を得ることができたが、サルディニアに関しては現実的に考えなければならない」

「デイ1でセブとエルフィンの2人は、ステージを最初に走行することになるが、いつもの夏の開催時期では早い出走順が最も不利に働く。しかし、ポルトガルでは困難なスタートを切った後、うまく立ち直ることができたので、サルディニアでもできるだけ多くのポイントを獲得したいと思っている。大変なチャレンジだとは思うが、それがラリーの醍醐味でもある」