WRC2021/05/07

トヨタ、ポルトガルで新エンジンを投入へ

(c)Toyota

 トヨタGAZOOレーシングWRTは、5月20〜23日に開催されるラリー・デ・ポルトガルで、ヤリスWRCに新エンジンを投入する。

 新エンジンは、ケルンのトヨタGAZOOレーシング・ヨーロッパですべてが設計・製造されており、トルクよりも出力に重点が置かれている。

 チーム代表のヤリ-マティ・ラトバラは、新しいエンジンが次戦のポルトガルで投入されることを認めている。

「クロアチアでは、フロントフェンダーのエアロを変更し、小さなスポイラーを装着した。高速走行時のフロントの安定性を向上させて、旋回性を高めようとした。いくつかの場面では少し足りておらず、非常に小さなことだが、これは改善すべき点だった」とラトバラは語った。

「さらにポルトガルでは新しいエンジンになる。エンジンの準備はできているが、ロジスティクスの関係でクロアチアで使うのは少し難しかったんだ」

 チームのテクニカルディレクターを務めるトム・ファウラーは、次のように語った。

「新エンジンはしばらく前に完成していて、古いエンジンよりも改良されているので、できるだけ早く使いたいと思っていた。クロアチアも考えたが、ポルトガルのほうがより簡単だった」

「エンジンの馬力が増していることは確かだ。それは奇妙に聞こえるかもしれないが、我々のアップグレードではいつもそうだったわけではなく、これまではトルクベースのアップグレードを行ってきた。前に話したように、大きく発展した点は、たとえ伝統的な開発でなくても、今はマシンを完全に自社工場で製造していることだ」

 さらにファウラーは、信頼性の面でも改善があったと付け加えた。それが昨年セバスチャン・オジエがトルコでリタイアした原因となったシリンダーの問題を含んでいるかどうかについては明言しなかったものの、「我々は、潜んでいたいくつかの欠点に対処した」と語った。

 また、Mスポーツ・フォードも最近、先月のクロアチア・ラリーで新しいエンジンを投入している。