WRC2024/05/03

トヨタ、ポルトガルは通算8勝を誇る強力布陣

(c)Toyota

 TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、5月9日から12日にかけて、ポルトガル北部で開催されるWRC第5戦ラリー・デ・ポルトガルに、カッレ・ロヴァンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン、エルフィン・エヴァンス/スコット・マーティン、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ、勝田貴元/アーロン・ジョンストンの4台のGR YARIS Rally1 HYBRIDで参戦し、このラリーでの5大会連続優勝と、シーズン3勝目を目指す。

 TGR-WRTにとって、ラリー・ポルトガルはフルメンバーで臨む2024年最初のラリーとなる。前戦のクロアチア・ラリーまでは、2年連続王者のロヴァンペラと、8度の王者を誇るオジエの出場イベントが重なることはなかったが、今回のポルトガルには彼ら新旧世界王者ふたりが揃って参戦し、シーズンフル出場のエヴァンスと共に、マニュファクチャラー選手権ポイント獲得ドライバーとしてポルトガルに挑む。

 今年の第3戦サファリ・ラリー・ケニアで優勝したロヴァンペラは2022、2023年と2年連続でポルトガルを制しており、現在ドライバー選手権でトップと僅か6ポイント差の2位につけるエヴァンスは、2021年にポルトガルに勝利している。また、オジエは、過去にポルトガルで通算5勝を獲得している。

 TGR-WRTとしては、優勝経験者3人の強力な布陣で、WRCのカレンダーに含まれなかった2020年を除き、2019年から5大会連続での勝利を目指すとともに、現在7ポイント差でトップに立っているマニュファクチャラー選手権におけるリードを、さらに拡げることを目指す。

 なお、今シーズン初めてマニュファクチャラー選手権ポイント獲得ドライバーではない立場で出場する勝田も、2022年には表彰台争いに加わるなど、これまでポルトガルで速さを示してきた。

 チーム代表ヤリ-マティ・ラトバラは、強力なメンバーでのポルトガルに向かうことを喜びつつも、戦いは接戦になると予想している。

「今回のポルトガルで、4人のドライバーが全員揃うのは素晴らしいことだ。今年は少なくともどこか一戦で全員揃って戦いたいと思っていたが、今回はそのいい機会になった」

「新しいポイントシステムが導入されたことによって、マニュファクチャラー選手権で大きな差をつけることは、ここまでのところ難しい状況だった。ポルトガルでは、過去に優勝経験がある3人に加え、やはり非常に速いドライバーである貴元も参戦するので、強力なラインナップといえる」

「カッレはここ2年、ポルトガルで大きな成功を収めているし、セブは過去5回も優勝している。出走順によりエルフィンにとっては厳しい戦いになるかもしれないが、彼は選手権を争うライバルたちよりもできる限り多くのポイントを獲得することに集中し続ける必要がある。貴元も非常にいい走りを見せていますし、表彰台を狙える力を備えている。それでもポルトガルはきっと激しい戦いになるだろうし、上位を巡る僅差の戦いが繰り広げられると確信している」