WRC2020/11/28

トヨタ、初の3タイトル制覇を目指して最終戦へ

(c)Toyota

 トヨタGAZOOレーシングWRTは、今季WRC最終戦のACIラリー・モンツァでドライバー、コドライバー、マニュファクチャラーの3タイトル制覇に挑む。

 2020年のWRCは新型コロナウイルスの影響によってジャパンを含む多くのイベントが中止に追い込まれることになり、年間カレンダーも大きく変わることになり、WRC初開催が急遽決まったラリー・モンツァでシーズンはフィナーレを迎える。
 
 ラリー・モンツァの初開催は1978年と長い歴史を誇り、これまで多くのモータースポーツイベントがシーズンオフに入る11月の終わりに開催されてきた。これまではMotoGPの世界王者など多くのゲストドライバーが出場するファンイベントとして人気があったが、主催者はモンツァ・サーキットのコースも大きく見直し、さらにロンバルディア州ベルガモの北側に展開する山岳道路にもステージを設定、WRCの最終戦にふさわしい本格的なターマックラリーへと進化させている。 

 これまでの6戦を終えて、ドライバーズ選手権ではエルフィン・エヴァンスが111ポイントでリード、これをセバスチャン・オジエが14ポイント差で追い掛けており、トヨタ勢が1-2を占めておりどちらかが王座をつかむ可能性が高い状況となっている。また、マニュファクチャラー選手権ではヒュンダイがリードするものの、トヨタは7ポイント差で続いており、逆転は十分可能な状況となっている。

 チーム代表のトミ・マキネンは、ドライバーズタイトルの獲得とともに2年ぶりのマニュファクチャラータイトル奪還をめざして最後まで全力を尽くすつもりだと語っている。

「今シーズンの締めくくりとして、できればあと1戦ラリーをやりたいと誰もが思っていたと思う。この大事な1戦はファンの皆さん、関係者の皆さんの支援により実現したものだ。チーム一同、感謝を申し上げたい」とチーム代表のトミ・マキネンは語った。

「今回のラリーは、通常のWRCイベントとは少し違った形での戦いになる。山岳地帯のステージは、全選手にとって初めての経験となるので特に難しいと思う。我々のドライバーはこのクルマでのターマックラリーの経験があまり多くないが、今週のイベント直前テストも含めできる限りの準備を進めてきた」

「エルフィンとセブのどちらかがドライバーズタイトルを獲得することができそうだし、チームとしては彼らを全面的にサポートするつもりだ。そして、マニュファクチャラーズタイトルについてもまだ獲得できる可能性があるので、ベストな結果を目指し最後までプッシュしていかなければならない」