WRC2021/05/08

トヨタ、来季はオジエの限定参戦で調整か

(c)Toyota

 7度のワールドラリーチャンピオンであるセバスチャン・オジエが、来季もトヨタ・ヤリスWRCを駆って世界ラリー選手権数戦で走るシーンを見ることができるかもしれない。トヨタGAZOOレーシングWRTのチーム代表を務めるヤリ-マティ・ラトバラは、オジエに来季も数戦で参戦してもらうための交渉を行いたい考えであることを認めた。

 オジエは今季をもって選手権からの引退を表明しているが、1月のラリー・モンテカルロで8度目の優勝を飾ったあと、「チャンピオンシップはもう僕のリストにはないが、モンテカルロのようなラリーには参戦する可能性がある」と語り、引退後の限定的な参戦への含みをもたせていた。

 トヨタの3人のドライバーの契約はすべて今年の終わりに切れる予定だが、ラトバラは、選手権のためにこの強力なラインナップを継続したいとの考えを示し、オジエの希望を聞いたうえでチーム全体の計画を立てたいとフィンランドメディアRallit.fiにむけて語っている。

「トヨタには来年もポイントを獲得できる3人のドライバーが必要になる。基本的には(このラインナップを)継続したいと思っている。オジエ自身もいくつか走りたいという意欲をもっているようだし、彼の希望はどうなのか、そのことを話し合いたいと思っている」とラトバラは語った。

 トヨタはこれまでヒュンダイのようにイベントごとにドライバーを入れ替えるのではなく、全戦に同じドライバーのラインナップで出場してきた。オジエの参戦がどうなるのか現時点では未確定ではあるが、ラトバラはトヨタがすべてのイベントに3台体制で臨むためには新しいドライバーを探す必要があることを認めている。

「トヨタは基本的には3人の同じドライバーがフルシーズンを走るべきという考えを持ってきた。それが最良の状況であると僕も思っている。しかし、あるドライバーがシーズンの半分をドライブしたら、別のドライバーが残りの半分をドライブする場合もあると思う。(ヒュンダイのように)それほど多くのドライバーをローテーションするわけではない。もちろん、いまは(3台目の新しいドライバーに関する)すべてのオプションはこの段階で開かれている」