WRC2020/08/21

ドイツ、数日のうちにも中止を発表か

(c)Hyundai

 10月15-18日に予定されるラリー・ドイッチュランドがこの数日のうちにもキャンセルを発表することになるとフランスメディアのラリースポルトが伝えている。

 今週、最終戦に予定されたラリー・ジャパンが入国制限の問題から無念の中止を決定、FIAとWRCプロモーターはベルギーのイープル・ラリーを加えた新しいWRCカレンダーを発表したばかりだ。だが、それからわずか数日にしてこのカレンダーはふたたびひっくり返ることになるかもしれない。

 ドイツ政府は6月中旬に新型コロナウイルスの第二波への懸念から大規模イベントへの規制解除について少なくとも10月末まで延期することを決定したが、ラリー・ドイッチュランドを主催するドイツ自動車連盟(ADAC)は、バウムホルダーの軍事施設という閉鎖されたエリアで限られた数の観客を入れて開催したいとして政府と話し合いを行ってきた。しかしながら、政府は観客同士が1.5m以内に近づかないようにする厳格な接触制限のルールを主催者が遵守し、安全性を約束することが条件だとして、主催者の提案を事実上却下したと言われている。

 7月中旬以降、ADACは、バウムホルダーにおいて10月16日と17日の金曜日と土曜日の2日間にわたって(日曜日はバウムホルダーの使用許可が下りなかったため)無観客での開催ができないかどうかについていくつかのシナリオを探ってきたが、チケットの販売ができない以上、状況は困難だと伝えられてきた。

 ラリー・ドイッチュランドがキャンセルを決定すれば、アルゼンチン、ポルトガル、ケニア、フィンランド、ニュージーランド、英国、日本に続いて8戦目の中止となり、同メディアはラリー・イタリア・サルディニアが2週間前倒しされて、本来ドイツが予定された10月15-18日に開催されることになると報じている。