WRC2020/09/13

ヒュンダイ、トルコで選手権のリード奪回を目指す

(c)Hyundai

 ラリー・エストニアで1-2フィニッシュを果たしたばかりのヒュンダイ・モータースポーツは、9月18日から20日にかけて開催されるFIA世界ラリー選手権第5戦ラリー・トルコに必勝体制で挑み、マニュファクチャラー選手権のリード奪回を目指す。

 ヒュンダイは半年ぶりにシーズンが再開されたラリー・エストニアで、ヒュンダイi20クーペWRCの3台体制で力強い走りを見せ、印象的な復帰を果たした。オイット・タナクとマーティン・ヤルヴェオヤはチーム移籍後の初勝利を獲得し、チームはマニュファクチャラーズ選手権で首位のトヨタからの遅れを21ポイント差からわずか5ポイント差へと縮めることに成功した。

 ラリー・トルコは、高速なエストニアよりもはるかにスピードは遅いものの、ラフで気温の高いコンディションに岩だらけの道やトリッキーでテクニカルな道路など、厳しいグラベルステージとなっている。ヒュンダイ・モータースポーツは、ティエリー・ヌーヴィルとニコラ・ジルスール、タナクとヤルヴェオヤに、加えて9度の世界チャンピオンであるセバスチャン・ローブとダニエル・エレナを起用して臨む。

 2003年に初めてWRCラウンドとして開催されたラリー・トルコは、2018年に現在のマルマリスに移動してシリーズに復帰、ヒュンダイ・モータースポーツはこのイベントで2年連続3位の表彰台を獲得している。タナクは2年前にトヨタで優勝し、ローブはマルマリスでの参戦経験はないものの、アンタルヤをベースに開催された2004年、2005年、2010年の3回、トルコで優勝した経験をもつ。

 ヒュンダイは先週、ラリー・エストニアのゴール翌日からギリシャのルートラキ近郊のかつてアクロポリス・ラリーでも使用されたラフなグラベルステージでテストを開始、3人のドライバーがともにラリー・トルコと同様のコンディションでテストを行っている。

 チーム代表のアンドレア・アダモは、次のように語った。

「我々はエストニアでは素晴らしいラリーを行なうことができた。それは、ヒュンダイ・モータースポーツチームの数ヶ月間のハードワークの結果だ。しかし、我々のライバルも、同じくらいハードワークに励んでいるので、トルコでも同じようになるとは断言できない」

「トルコのステージはラフで予測がつかないので、我々は目の前の仕事に集中しなければならない。喜ばしいことにセブとダノスがチームに戻ってきたので、ティエリーとニコラ、オイットとマーティンと共に、彼らの輝きと経験がいつものように我々のチャンピオンシップでの活躍をサポートしてくれると確信している。トルコには予測のつかない結末が待っていることが多いので、パワーステージが終わるまで集中力を切らさないようにしなければならない」