WRC2021/10/29

ヒュンダイ、3日間にわたる実戦シミュレーション

(c)Ott Tanak

 ヒュンダイ・モータースポーツは、水曜日から3日前にわたってイタリアにおいて新しいハイブリッドのi20 N Rally1の開発テストを完全に実戦を模したシミュレーション・テストのスタイルで行っている。

 ヒュンダイは、2022年の世界ラリー選手権にむけたハイブリッドRally1カーの開発において、ライバルであるトヨタやMスポーツに遅れをとってきたが、テストプログラムを強化して追い上げを計ろうとしている。

 このラリー・シミュレーション・テストは、単に同じテストステージを繰り返し走るのではなく、2022年シーズンにむけてi20 N Rally1を完璧に準備するために何も見逃さないように可能なかぎり本物のラリーと同じく詳細で具体的なアイテナリーを作成して、いわばプライベート・ラリーとして行われている。

 ヒュンダイは先週末の日曜日と月曜日に北イタリアのターマックにおいてティエリー・ヌーヴィルとオイット・タナクのドライブによって2日間にわたってi20 N Rally1の開発テストを行ったが、チームはさらにイタリアにとどまり続け、ピエモンテ州にあるラ・モッラに拠点を移して27日から3日間にわたって地元当局の協力のもとで地域内のいくつかの道路を閉鎖してラリー・シミュレーション・テストを行っている。

 このラリー・シミュレーション・テストでは、一部はチーム代表のアンドレア・アダモの出身地であるクネオを拠点として行われるラリー・ディ・アルバのスペシャルステージが使用され、実戦と同じ距離のステージでの走行、ループ間のサービスパーク、タイヤフィッティングゾーン、2022年に新設されるHEVゾーン(電気のみで走行することが義務付けられているセクション)、ステージのスタート、ステージエンドでのメディアインタビューもシミュレーションとして設定されているという。

 ラリー・シミュレーション・テストの初日はタナクがステアリングを握り、木曜日にはヌーヴィルがテストを引き継ぎ、最終日の金曜日はダニエル・ソルドが締めくくる予定だ。