WRC2020/03/29

フィンランド主催者、COVID-19の影響を懸念

(c)Toyota

 ラリー・フィンランド主催者は、新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的な流行が8月に開催が予定されるイベントに影響を与える可能性があることを懸念していると語った。

 COVID-19の感染者の拡大によって世界ラリー選手権の開催も中断している状況だ。4月のラリー・アルゼンチン、5月のラリー・デ・ポルトガル、6月に予定されていたラリー・イタリア・サルディニアの3戦が延期となっており、7月16-19日のサファリ・ラリー・ケニアでの再開が予定されている状況だ。

 ラリー・フィンランドはサファリに続いて8月6-9日に開催が予定され、スタートまではまだ130日もあるため、時間的な猶予がかなりあるようにも見える。フィンランドの感染者数は28日土曜日現在、1040名程度と比較的少ない状況にあるが、周辺国での感染者数は日ごとに増えていることから、全土におけるレベル2の渡航規制に加えて前夜からは首都ヘルシンキを含む南部のウーシマー県がロックダウン(封鎖措置)となっており、感染者拡大を防ぐために政府は厳しい措置を発令している。

 ラリー・フィンランドのプロモーター、ヤニ・バックマンは地元メディアの取材において、主催チームは予定どおりに8月の開催にむけて準備を行っているが、コロナウイルスのパンデミックが今後、開催にどのような影響を与えるのか不安を感じていると明かしている。

「どっちに行くか誰もわからない。誰も水晶玉を持っていないし、何が起こるか確実に言うことはできない」とバックマンは語った。

「一方では不安が拡大し、もう一方では8月までまだまだ時間が長いとの考えがある。しかし、物事は私たちの手に負えるものではなく、深刻な問題であるため、決定はさまざまな側面からなされる可能性がある」

 すでに延期になったサルディニア、ポルトガル、サルディニアを開催するためにはほかのイベントの開催日についても見直される可能性があると考えられているが、バックマンはいまのところWRCプロモーターからのそのような話はないと語っている。

「もちろん、ラリー・フィンランドの開催についてはフィンランド政府の決定が重要な要素となることは言うまでもない。我々はラリー・フィンランドに開催にむけて準備を続けているが、それが予定どおり8月に行われるか、再スケジュールされるかについてさえ言うのは時期尚早であり、困難だ」

「まず、WRCがカレンダー全体に対して何を行うか、そしてWRCが何を変更するかを確認する必要がある。これまでのところ、WRCからのそのようなシグナルはないが、そうした必要性が発生した場合には、各オプションを検討しなければならない。もちろん、いまの段階では、すべてのオプションがオープンだ。もちろん、いつそれが決まるのか、はっきりした日付はない」