WRC2021/04/28

フールモーはオジエを彷彿させるWRカーデビュー

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 Mスポーツ・フォード・ワールドラリーチームの代表であるリチャード・ミルナーは、クロアチア・ラリーでWRカーのトップカテゴリにデビューしたアドリアン・フールモーが、7度の世界チャンピオンであるセバスチャン・オジエに似た特徴を示したと語った。

 フールモーは、フォード・フィエスタWRCのデビュー戦にもかかわらず、2度の2番手タイムを叩き出す速さをみせ、全20ステージのうち9ステージで5番手以内に入るタイムを記録して総合5位でフィニッシュした。この順位は、Mスポーツから世界ラリー選手権のトップカテゴリーにデビューしたドライバーとしては最も高い。オイット・タナク、エルフィン・エヴァンス、テーム・スニネンはともに6位だった。

 フールモーとコドライバーのルノー・ジャムールは、日曜日の朝、バンクに乗り上げて1分を失ったが、この週末に何度かベストタイムを期待させたパフォーマンスはまるでWRカーのデビュー戦のデビューステージでベストタイムを奪ったオジエのことを彷彿させるものだった。

 ミルナーは、週末を通じてフールモーにドキドキさせられたと認めた。

「4年前にはラリーカーに乗ったこともなかった彼が、自分が見て育った選手たちに挑戦し、ステージによっては凌駕している!」とミレナーは語った。

「アドリアンの可能性は早くから感じていたが、今回は彼自身の期待さえ上回る結果を残してくれたと思う。彼とルノーは非常に上手くいっていて、すべての行動に意識が向いている」

「彼らはいつプッシュすべきか、どこで注意すべきかを知っていて、今朝ミスをしたときでさえ、パニックになったり緊張することはなく、ただ自分を取り戻して、すぐにペースを取り戻した。印象的なデビューとなったが、彼のみせたラリーはオジエに似ていると思う。このスポーツにおける彼の将来性は非常に高く、彼がマシンに乗ってどのように進歩していくのかを見るのがとても楽しみだ」

 オジエは、自身と同様にフランスのFFSAラリー・ジューヌ・プログラムを修了したフールモーがどのようなパフォーマンスを見せるかについて、クロアチアのスタート前に「楽しみだ」と語っていたが、イベント終了後、彼はフールモーは喜ぶべき成果を挙げたと語った。

「フォードが上位にくるのをしばらく見ていなかった」とオジエは語った。

「しかし、アドリアンは初めてWRCでWRカーに乗ったにも関わらず、この週末、素晴らしいタイムを出した。彼は自分の達成したことを誇りに思っていいだろう」

 フールモーは日曜日、唯一の失望は「ラリーが終わってしまったこと」だと語った。

「クロアチアの道路は大きな挑戦だったが、すべてを楽しむことができたし、このマシンでこれらのステージを走ることに多くの喜びを感じている!」

「僕たちは週末を通して良いスピードを発揮できた。正直なところ、予想以上に前向きな結果を得た。ペースを大幅に向上させ、目標をすべて達成することができた」