WORLDWIDE2019/07/22

ペター、母国ヒルクライムでオリヴァーの記録破る

(c)Petter Solberg Media Office

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 フォルクスワーゲン・ポロRスーパーカーを駆ったペター・ソルベルグが、ノルウェー最高峰のヒルクライムレース「ノルゲス・ロースト・バッケロップ」において息子のオリヴァーが昨年出したコースレコードを破り、新記録を達成した。

 ソルベルグは、今シーズン限りで20年にわたるキャリアからの引退を発表しており、このノルゲス・ロースト・バッケロップは、先日、英国で行われたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードに続く、彼の「お別れツアー」の第2戦となる。

 ノルゲス・ロースト・バッケロップでは、メインレースともいえるヒルクライムに先立って、ジムカーナ、ドラッグレース、オートクロスなどのさまざまなイベントが行われ、ペターは1995年のノルウェー・ラリークロス選手権で21戦中19勝を飾ったメモリアルマシンのボルボ240を駆ってジムカーナに出場している。

 もちろんペターにとってのメインイベントはヒルクライムでオリヴァーが打ち立てた記録を破ることだ。昨年、ペターはオリヴァーとともにこのイベントに参戦、シトロエン・クサラWRCを駆ったオリヴァーがヒストリックラリーカーのフォード・エスコートRS1800を駆ったペターを破り、3.2kmのコースで1分39.33秒のコースレコードを打ち立てている。

 オリヴァーは、この週末はアメリカ・メイン州で行われているアメリカン・ラリー・アソシエーション(ARA)シリーズ第6戦のニューイングランド・フォレスト・ラリーに出場しているが、父ペターであっても自身の記録を破られないだろうと自信満々に語っていた。

 イベント主催者は、今年からコースを3.75kmに延長していたが、ペターにたった1回だけの記録へのチャレンジの走行を許し、見事、彼は1分33.61秒を叩き出し、オリヴァーの記録を6秒近く上回ることに成功、さらに延長した3.75kmで行われたコースでも1分37.99秒で優勝を飾っている。

「僕はここでキャリアを始めたようなものだ。1990年代に僕がレース活動を始めたときに僕を助けてくれた何人かの人々をここに呼び戻したかったんだ。メカニックたちと本当に素晴らしい再会ができたよ」とペターは語った。

「そのためにも僕はボルボ240もここに持ち込んだ。20年間、運転したことがなかったこのマシンを、最後に走って優勝したときに装着していたタイヤのままで今回走ったんだ。僕の家族にとっての素晴らしい思い出のマシンをここで走らせることができたことは僕の誇りだよ」

「この週末、オリヴァーはニューイングランド・フォレスト・ラリーに出場しているので、僕らは今年初めて別々の行動をしたわけだが、もちろん僕はオリヴァーのヒルクライム記録をターゲットにしていたよ。新しいタイヤがあればもっといいタイムを出せていたが、来年もオリヴァーと対決してさらなる勝利を狙うつもりだよ」