Raid2021/01/14

ペテランセル、ライバルの反撃を抑えて首位キープ

(c)RedBull Content Pool

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 2021年のダカール・ラリーは、水曜日に第10ステージが行われ、オーバードライブのヤジード・アル‐ラジ(トヨタ・ハイラックス)が今大会2度目のステージ勝利を獲得、総合首位のステファン・ペテランセル(MINI JCW バギー)は堅実な走りでライバルに17分差をつけてリードを維持している。

 ネオム〜アルラ間の342kmのループを4番手からスタートしたアル‐ラジは、今大会2度目のステージ勝利で総合13位に浮上することになった。

 ラリーをリードするステファン・ペテランセル(MINI JCW バギー)とトヨタGAZOOレーシングのナッサー・アル‐アッティーヤ(トヨタ・ハイラックス)がこの日も激しい争いを繰り広げた。ペテランセルが序盤を先行したが、アル‐アッティーヤは第8ウェイポイントでその差を覆し、最終的に49秒差をつけてステージ2位を獲得した。

 残るステージは2つとなったが、ペテランセルは、アル‐アッティーヤに17分以上の差をつけて自身14回目のタイトル獲得に近づいている。現在3位のカルロス・サインツ(MINI JCW バギー)は首位から1時間以上遅れている。

 ペテランセルは水曜日のステージでアル‐アッティーヤの反撃の影響を軽微に抑えたことに満足しているが、明日は598kmのアルラ〜ヤンブのタフなステージが待ち受けるため、優勝争いはまだ続くと断言している。

「まだ長距離が残っているので、冷静になるようにしている」と13回のダカール優勝経験を持つペテランセルは語った。「ナビゲーションのミスは大きな損失になるので、毎日ベストを尽くそうとしている」

 終始優勝争いを続けているにもかかわらず、アル‐アッティーヤはXレイド・チームのバギーに追いつけないことに苛立ちを感じている。

「少しイラついている。これは僕とステファン(・ペテランセル)の戦いではないんだ。僕にとっては四輪駆動とバギーの間の戦いで、負け戦なんだ。ルールがバギーに有利になりすぎている」

「ナビゲーションのミスだけでなく、パンクもレースを決定づけてしまう。ラリー開始から今日まで、僕たちのチームは60回のパンクを起こしているが、Xレイド・チームは14回だけだ。このデータが物語っている。バギーはタイヤがより大きいので、岩場でもスムーズに走れるが、僕たちにとっては悪夢のような状況だ」

「今日は砂地だったのでプッシュできたが、昨日のように岩があると苦戦する。今日はタイムをさらに失うのを避けるために、不必要なリスクを冒さないように気を付けた」