WRC2020/04/30

ポルトガルが今季のWRC開催をキャンセル

(c)Toyota

 世界ラリー選手権の第5戦として開催が予定されていたラリー・デ・ポルトガルは、新型コロナウイルス感染症のパンデミックが続いているため、今年は開催を断念したことを発表した。

 ラリー・デ・ポルトガルは当初、5月21-24日に開催が予定されていたが、主催者であるオートモービル・クラブ・ポルトガル(ACP)は先月末に延期を決定、ポルトガルASNにあたるFPAK(ポルトガル自動車とカートレース連盟)とともに今年の秋の開催にむけて調整を進めてきた。しかし、ACPは4月30日に声明を発表、今年のイベントを開催する試みを中止したことを正式に発表している。

「オートモービル・クラブ・ポルトガルは今年のイベントを10月末に開催するために多大な努力をしてきた。私たちのパートナー、さまざまな自治体、ポルトガルASN、ボーダフォンをはじめとしたスポンサーとともに今年のラリー・デ・ポルトガルを運営するために必要なすべての健康と安全面における条件について評価を重ねた結果、私たちが最近置かれている予測できない状況を考えるとそれらを達成できないとの判断を下さざるを得なかった。また国境や空域を開くことについての不確実性もそこにはある」

「この危機的な状況により、ACPは今季の世界ラリー選手権ポルトガル・ラウンドをキャンセルせざるを得なくなった。クラブにとってこの決定は苦渋の思いだが、2019年に1億4,200万ユーロを超える国家経済への効果をもたらしたイベントとして、何千人ものサポーター、チーム、自治体、スポンサー、およびイベントに関わるすべての人々を念頭に置いた責任ある決定を下さなければならなかった」

 ACPはすでにラリー・デ・ポルトガルを来年5月に世界ラリー選手権に復帰することについて申請していると発表している。