WRC2013/08/13

ミーク、オーストラリアでソルドの代役

(c)Citroen

 シトロエン・レーシングは、来月開催されるラリー・オーストラリアでダニエル・ソルドの代役としてクリス・ミークを起用することを発表した。

 シトロエンはラリー・フィンランドでカリド・アル-カシミのマシンにミークを乗せて彼を評価した。

 2009年にIRCチャンピオンとなったミークはラリー・フィンランドで久々にWRCに復帰したにもかかわらず、最後の前のステージでクラッシュするまでソルドはより3分速い5位を走行していた。

 セバスチャン・ローブが今季のWRC数戦にしか出場しないことから、ミッコ・ヒルボネンとソルドがシトロエンのワークスドライバーとなったが、二人はこれまでフォルクスワーゲンチームの圧倒的なパフォーマンスの前に苦戦していた。シトロエンのイブ・マトンは、チームがこれまでの苦境から抜け出すためには必要な決定だったと語った。

「今季がこれまでのシーズンより良くない状況にあることを認めざるを得ない」とマトン。

「このような決定を行うのは難しいが、チームに新たな活気を与え、再び優勝していくためにも変化が必要な場合もある」

 マトンは、ミークにもう一度チャンスを与えるためにソルドがシートを明け渡すことに同意したと語った。

「ダニと共に行った今回の決定によって、我々が抱えてきた困難に対処し、正しい方向へと進むことが可能になる」とマトン。

「クリスはフィンランドで素晴らしいパフォーマンスを見せ、自分のポテンシャルと高いモチベーションを証明してくれた。だから本能的に我々はラリー・オーストラリアで彼を起用することにした」

 クリス・ミークはフィンランド後に再び自分の力を見せたいと語った。

「今回が僕にとって20カ月間で初めてのラリーだった」とミーク。「僕がバトルしていた多くのドライバーは自分たちのパフォーマンスを発揮するのに一年以上与えられた人もいた。僕は1戦で何とかしなくてはならなかった。ゆっくり走って10位でフィニッシュすることもできたが、速さと安定性が鍵となる。速さは見せることができたと思う。安定性はドライブする時間が増えることによって伴ってくる」

「僕は99パーセント目標を達成していた。すべてのご褒美はフィニッシュにあるということは知っているが、僕は今回、許してもらうことを願っている。世界選手権でライバルたちと戦い、タイトル争いに加わることができると確信している。僕には適切な機会と時間が必要だ」

 ソルドは次戦のラリー・ドイッチュランドに出場するが、この結果がラリー・オーストラリア後の彼にとって運命の分かれ目になるという。

 マトンはラリー・フィンランドにおいて、来季のシトロエン・ドライバーの候補の一人がティエリー・ヌービルであることを認めたと言われている。