WRC2019/09/12

ミークがトルコのシェイクダウンで一番時計

(c)Toyota

(c)Citroen

 世界ラリー選手権第11戦マルマリス・ラリー・トルコのシェイクダウンが12日に行われ、トヨタGAZOOレーシングWRTのクリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)が3分25.3秒のトップタイムをマークした。トヨタは今回のトルコにむけて新しい形状のリヤウイングと軽量ダンパーを投入しており、ミークはトヨタのトルコ連覇にむけた対策がうまくいったことを証明するかのように快走をみせた。

 ラリー・トルコのシェイクダウンは、木曜日の朝9時から4.70kmのデイルメンヤヌ・ステージで行われた。曲がりくねったコーナーが連続したステージは、大量の尖った石が転がったグラベルをもっており、このラリーを比較的代表する路面コンディションとなっている。

 選手権リーダーのオイット・タナクは一番手の走行のためタイムが伸びず、2番手でコースインしたティエリー・ヌーヴィル(ヒュンダイi20 クーペWRC)はさらに6.5秒遅れと慎重なスタートを切るなか、7番手で走ったテーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)が3分27.5秒のトップタイムを奪うことになった。

 多くのドライバーが本番にむけてハードタイヤを温存してソフトを選ぶなか、スニネンはハードタイヤを選んで挑んだが、路面がクリーンになりはじめた2回目の走行ではミークが3分25.3秒の暫定トップタイム、これにアンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20 クーペWRC)が1秒差、ヌーヴィルが1.2秒差、タナクが1.4秒差で続くことになった。

 ミークは昨年、トルコを欠場しているため、今年初めてこのコースを経験したはずだが、すでに十分なペースを掴んだようだ。彼はコースが荒れて多くのドライバーがマシンを壊すのを恐れてペースを落とした3回目の走行でも自身の2回目と同じタイムを奪い、シェイクダウンの一番時計を叩き出すことになった。

「道路がかなり荒れて壊れることはわかっていたし、最後のほうは地獄のように荒れていたよ。もちろんできるだけマシンが壊れないように守らなければいけなかったので、3回だけ走行を行った。大変なコンディションだし、ラリーでもそうなることはわかっている」とミークは語った。

「早朝のダストが問題にならないことを願っている。クリーンな走りをして、少なくとも僕らの前に大きな岩を見つけられることができないとね。こうした高温の中では、マシンとクルーにとっても今年で最も過酷なチャレンジになるはずだ」

 スニネンは2回目以降はタイムを更新できずに2.2秒差の5番手タイム、セバスチャン・オジエ(シトロエン C3 WRC)は3秒差の6番手タイム、ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)も3.2秒差の7番手タイムと安全な走りに徹している。

■シェイクダウン・タイム
1. K.ミーク3分25.3秒
2. A.ミケルセン3分26.3秒(+1.0秒)
3. T.ヌーヴィル 3分26.5秒(+1.2秒)
4. O.タナク3分26.7秒(+1.4秒)
5. T.スニネン 3分27.5秒(+2.2秒)
6. S.オジエ 3分28.3秒(+3.0秒)
7. J-M.ラトバラ 3分28.5秒(+3.2秒)
8. E.ラッピ 3分28.8秒(+3.5秒)
9. D.ソルド 3分29.3秒(+4.0秒)
10. P.ティデマンド 3分30.9秒(+5.6秒)