WRC2021/07/20

ラトバラ、ロヴァンペラが記録を破ったことは誇り

(c)Toyota

 トヨタGAZOOレーシングWRT代表のヤリ-マティ・ラトバラは、世界ラリー選手権において自身がもっていた最年少優勝者の記録を母国のカッレ・ロヴァンペラが破ったことに誇りをもっていると語った。

 ラトバラは2008年のラリー・スウェーデンにおいて22歳313日でWRC初勝利を飾り、母国のヘンリ・トイヴォネンが1980年のRACラリー(現在のラリーGB)で達成した24歳86日という記録を破って史上最年少勝者に輝いた。この記録は先週末のラリー・エストニアで13年ぶりに破られることになり、新星ロヴァンペラが20歳290日という新しい記録を打ち立てた。

 ラトバラは、自身が初勝利を飾った2008年にまだ1歳半だった新しい世代の若者に記録が引き継がれたことを心から喜んでいる。

「私はこの記録をヘンリ(・トイボネン)から奪い、13年間保持してきた。そして今、カッレがこの記録を奪い去った。彼が今日、勝利するのを見ることができて本当に嬉しかったよ」とラトバラは語った。

「世界ラリー選手権では、フランス人が圧倒的な強さを誇っていたが、フィンランドのために彼が成し遂げたことを誇りに思う。彼が私の記録を破ったことも、WRC最年少優勝記録がフィンランドの伝統として引き継がれることになったことも本当に嬉しい」

 ラトバラは昨シーズンからこの記録がロヴァンペラにすぐに破られることがわかっていたと語った。

「カッレがラリーを始めた時点で、この瞬間が来るのは明らかだったが、2020年の終わりにカッレのパフォーマンスを見ていてもうすでに、その日がすぐ来ることだとわかった。今シーズン、僕はカッレがアークティック・ラリーとラリー・エストニアのどちらかで勝利する可能性があると予想していた」

「アークティックでは彼はとてもいい速さを発揮していたが、残念ながらクルマのセットアップ的にベストではなかったために最終的に優勝を争うまでには至らなかった。それでもカッレにとってとても厳しい結果となった4戦での経験を経て、初勝利を掴むための情熱をもってシェイクダウンから全力での取り組んできたことがわかった。彼のためにも、そしてもちろんチームのためにも、本当に嬉しい勝利になったが、もちろんこれはこのあと彼が達成する多くの勝利の中の最初の勝利にすぎない」