WRC2020/10/26

ラトバラ、新しいトヨタ・コレクションを披露

(c)Jari Matti Latvala

(c)Jari Matti Latvala

 ヤリ-マティ・ラトバラは、フィンランド南部のケラヴァで行われたアスコラン・グラニット・ラリーで最近自身の新しいコレクションに迎えたトヨタ・セリカGT-FOUR ST-165でデビューウィンを飾ることになった。このマシンは、スウェーデンのマッツ・ヨンソンが1992年にスウェディッシュ・ラリー(現在のラリー・スウェーデン)で優勝を飾った歴史的名車だ。

 ラトバラはすでにセリカGT-FOUR ST-165を1台所有しており、これまで数シーズンにわたってヒストリック・ラリーに出場してきた。ラトバラは、K-AM583のナンバーをもつこのST-165で今季もシーズンが再開した夏以降、3戦に出場、OKオート・ラリーでヒストリック・クラス優勝を飾ったが、ほかの2戦ではメカニカルトラブルでリタイアに終わっている。

 ラトバラはこのマシンで来季のFIAヨーロッパヒストリック・ラリー選手権に参戦する計画があり、そのためにも準備の時間がほしいと以前から語っていたが、新たなマシンとともに今季の参戦計画を小休止することなく継続している。

 ラトバラは、4SS/33.10kmで行われたアスコラン・グラニット・ラリーにユホ・ハンニネンと出場、最終ステージでシュコダ・ファビアR5を駆るカッレ・マルッカネンを逆転して総合優勝を果たしている。

「僕らはケラヴァのラリーで優勝することができた。そして何より、今日は新しいセリカでユホとともにたくさんの楽しい時間を過ごすことが出来たのが一番重要だ!」

 トヨタのラリーカー・コレクターとして知られるラトバラは、ヨンソンのこのセリカのほかにもあと2台のセリカを新たに入手したことを明かしている。1台はマルク・アレンが乗ったST-185、もう1台はまだ世界では無名だったマーカス・グロンホルムが1992年の1000湖ラリー(現在のラリー・フィンランド)で一時、トップを走ったST-185だ。

「これはヨンソンが1992年スウェーディッシュ・ラリーで優勝したセリカGT-FOURなんだ。最近まで使っていたセリカは来シーズンのヨーロッパヒストリック・ラリー選手権で使おうと思っているんだ」とラトバラは語った。

「ヨンソンのセリカのほかにも僕はほかに2台のセリカを最近手に入れたんだ。そのうち1台は、マーカス(・グロンホルム)が1992年1000湖ラリーで走ったセリカだが、このマシンはイベントでは使わないつもりだよ。名車だし、僕のミュージアムに置いておきたいと思っている。マーカスはこのマシンでヴァヘリ・ステージで転倒してリタイアしたが、ハルユでトップに立って世界を驚かせているんだよ」

「僕は運転するのも好きだが、マシンがどこを走って来たのかを調べて、ファクトリーを出た時のコンディションに戻す作業がとても好きなんだ。ミュージアムには3人のスタッフがいて、彼らと一緒にクルマを作っている。当時のパーツを見つけるのに苦労したこともあったが、3Dプリント機を購入したので、プラスチックパーツの多くを自分たちで作ることができるようになったよ!」