WRC2020/09/08

ラリー後会見:アンドレア・アダモ(ヒュンダイ)

(c)Hyundai

―アンドレア・アダモ、今週末のワンツー、おめでとうございます。ポジティブなパフォーマンスについてのお話の前にちょっと、パワーステージでのティエリー・ヌーヴィルについて聞かせてください。彼は一日を通してすべてを温存するための走りに徹していたことから、パワーステージで思い切ったチャージが見られると期待していました。それは見られませんでした‥問題はズバリ何だったのですか?

アンドレア・アダモ:「厳密には我々にもまだ分からない。帰ってから誰かがそれを説明することになる、とだけ言わせてほしい」

―何か分かることはありませんか?

アダモ:「分かっていることはある」

―それを私たちにも教えてもらえませんか?

アダモ:「今はできない」

―では、ポジティブな話をしましょう、オイット、マルティン、クレイグ、そしてポールにとって素晴らしいリザルトですね。彼らの今週末のパフォーマンスについてどう思いますか?

アダモ:「私が言うと何でもちょっと‥何を言えばいいのだろう?もちろん彼らは良くやってくれた。ティエリーも良くやっていたし、私としては、我々のクルーがどれほど素晴らしいのかということが証明された、と言わなければならない。今のポジションに初めて就いたその日から、ジャーナリストたちが・・彼らに何かの根回しか合意でもあったのかは知らないが、皆が皆、なぜヒュンダイがフィンランドでは速くないのかって、私に聞いてくるようになった。彼らの一部はドライバーたちにもその質問をぶつけてくるようになって、それには私もとても憤慨していた、彼らが懸命に取組んでいたこと、そして戦っていたこと知っていたからね、それにその限界がクルマにあったことも分かっていたんだ」

「そして昨日の日中、ドライバーたち、そしてクルーたちがとても優れてコンペティティブであることを、少しでも彼らの力量に疑念を持ったことのある人たちに対して証明することができたことは本当に良かったと思う。ティエリーについてもそうだ、彼は速かった、それにほんの小さなミスだった。このスピードで走っていると、ほんの数センチが運命を変えることになる。一方でこれをモータースポーツと呼ぶ。もちろん、私はクルーたちのパフォーマンスに満足しているし、これは私のチームがこの数ヶ月の間どれほど素晴らしい仕事をしてきたのかを示すことができた。我々はメキシコでともに過ごしていたが、ヨーロッパでの状況がはっきりしていなかったので、戻るというその決定がどれほど速く出されたものだったのか良く分かる。我々は慌ててドイツに帰ってきて、そこで突然、家族連れで様々な国から来ていた254人の人々をどうケアしていくかについて把握しなければならかった。人々は私にどうするべきなのかを尋ねてきたので、基本的にその場で判断しなければならなかった。彼らに家に帰るように言い、荷物を管理し、皆の面倒をどう見ていくのかを理解し彼らにどうするべきなのかを伝えなくてならなかった。そして全員に仕事の保証をしなければならなかった。言うなれば、3月はかなり厄介な月だった。私は穏やかに落ち着いてこの状況をなんとか収めていくことに尽くした」

「私は自分の役割として責任を負った。そしてその後、いわゆるホームオフィスでの仕事を始めることにした。もちろん、メカニックが皆在宅で仕事をするというのは説明するのが難しいかもしれない。それでも、全員に給料は支払らわれるようにした。ヒュンダイ、ありがとう!と言わなければならない!ヒュンダイのために働いていることを誇りに思うのは、皆が100パーセント給料を貰っている、あるいはサポートを受けているというところ。HRとともに我々はこうしてすべてのやり方をマネージメントしてきた。彼らはさまざまな方法で働き初めている。もちろん、新しい働き方だ。正直、彼らはアメージングな仕事をしてくれた。そして我々はまた先に進むことを決めた。我々は責任をとっている。それが私の役割だ。当然、韓国からも質問が一つ寄せられた、このまま進めていくために本当にお金をかけていく必要があるのか、と。でも私はいつも言っている、イエス、まったく問題はない、すべてが順調に進んでいることを確認してほしい。眠れない夜の数は私の枕でしか分からない。でもそれは私の仕事の一部だ。私の仲間たちが皆が旗を振っている姿をこうして目にするのは本当に感動的なことだ」

―きっとそうでしょうね、アンドレア、良い言葉でした。トルコでまた会いましょう、クレイグも近々会えることを期待しています。

アダモ:「彼にはトルコで会うよりも来年の方が大事だ」