JAPAN2023/05/22

ロヴァンペラ、フォーミュラドリフトで華麗な勝利

(c)RedBull Content Pool

(c)RedBull Content Pool

 世界ラリー王者のカッレ・ロヴァンペラが、エビスサーキットで開催されたフォーミュラ・ドリフト・ジャパン第2戦にKR69 CUSCO RacingのトヨタGRカローラで参戦、先週のラリー・デ・ポルトガルに続き2週連続のセンセーショナルな勝利を飾った。

 フォーミュラ・ドリフトは、土曜日の予選と日曜日の決勝の二日間で行われる。 予選は単独でコースを2回走行し、「ライン」「アングル」「スタイル」についてそれぞれ30点満点で審査され、トップ32が翌日の決勝へと進出、タンデム(追走)と呼ばれる1対1のトーナメント方式で争われ、先行と後追いでそれぞれ1回ずつ走行を行い3人のジャッジが勝敗を決定する。

 トヨタGRヤリスRally1からトヨタGRカローラに乗り換えたロヴァンペラは、シリーズデビュー戦に臨み、週末まで一度もドライブしたことのなかったマシンだったにも関わらず、ウェット路面の予選1回目で合計89点で同ポイントでトップと好スタートを切ることになった。さらに彼はドライへと変化した2回目の走行では、ライン30点、アングル29点、スタイル38点で合計97点という高得点をマーク、単走優勝を果たすとともに予選トップで決勝進出を果たしている。

 ロヴァンペラは準決勝ではFDJ開幕戦に優勝した注目の13歳、箕輪大也(トヨタGRヤリス)との対戦を制し、決戦は小橋正典(トヨタGRスープラ)との対決となった。

 決勝の1回目は先行のロヴァンペラが華麗な高速ドリフトを決めて、小橋はなかなか距離を詰めることができない。

 2回目の走行では、先行の小橋が第1コーナーでオーバースピードのためクリッピングポイントを失い、ドリフトしてダートへ流れてしまうと、ぴたりとマークしていたロヴァンペラもその後に続きそうになったが、どうにかグラベルを避けてコースに復帰するや危うげなく走り切って優勝を決めることになった

「正直に言って、本当に素晴らしい気分だ」とロヴァンペラは微笑んだ。

「日本でのドリフトは初めてで、新しいチャレンジだった。新しいGRカローラは、素晴らしい動きだった。チームには感謝する必要がある。彼らは本当に良い仕事をしてくれた」

 ロヴァンペラは今シーズン、ドリフト・マスターズ・ヨーロッパ選手権の4つのイベントに出場することが既に決まっている。緒戦は、サルディニアで開催される次のWRCラウンドの翌週にスウェーデンで行われる予定だ。

 このあとWRCはシーズン折り返したあと佳境を迎えるものの、ロヴァンペラは、ふたたびFDJのために日本に帰ってくる可能性もあると予告した。

「次に日本でいつフォーミュラ・ドリフトで走るかわからない」と、ロヴァンペラは語った。「このあとヨーロッパで多くのドリフトやラリーに参戦する予定だが、でも、日本で再会する可能性は大いにある。どうなるかわからないけど、またここに来れたら嬉しいね。助けてくれたフィンランドの皆、スポッター、そしてこれを実現させてくれたスポンサーに心から感謝している。本当にありがとう。ここに来られて本当に良かった」