Raid2019/01/15

ローブ、痛恨の電気系トラブルで4位後退

(c)RedBull Content Pool

(c)RedBull Content Pool

 2019年のダカール・ラリーの第7ステージでXレイドのステファン・ペテランセル(MINIバギー)が勝利して総合2位に浮上したが、トヨタGAZOOレーシングSAのナッサー・アル-アッティーヤ(トヨタ・ハイラックス)が29分16秒差で首位をキープしている。また、2位につけていたPHスポールのセバスチャン・ローブ(プジョー3008 DKR)は電気系トラブルのために30分遅れでフィニッシュ、総合4位に後退した。

 サン・ファン・デ・マルコナ周辺を周回し、競技区間331kmを走る月曜日のステージは、朝の霧によって約1時間延期されてスタートした。ペテランセルは、最初のウェイポイントを同じくXレイドのナニ・ロマ(MINIバギー)とほぼ互角なペースで走行したが、その後はロマを圧倒、13度目のダカール勝利に望みをつなぐべく4分33秒の差をつけて今大会2度目のステージ勝利を収め、総合リードに立っているナッサー・アル-アッティーヤのギャップを大きく詰めた。

 アル-アッティーヤは、ローブの序盤のトラブルによって残りのステージを一番手で走行することとなり、ステージが進むにつれてペースが落ち、ペテランセルのタイムから12分遅れてフィニッシュした。しかし、彼はまだ29分の総合リードを保持しており、残された3日間、785kmの競技区間で首位を守りきりたい考えだ。

「すべてがうまくいった、明日はもっと良いポジションになるだろう。今日は困難だった。ステファン(・ペテランセル)が仕掛けてくることはわかっていた。10分あまり負けたが、それでも総合で30分をリードしている。リヤが1本10km地点でパンクしたが、我々はタイヤを変える時間を失うことを避けるためにこのステージを走り終えることに決めた。残り3日間だね、あとは何ができるか様子をみるよ」とアル-アッティーヤは語っている。

 ロマはペテランセルから9分半遅れのステージ2位でフィニッシュ、表彰台の3位争いでローブに対して16分をリードしている。

 また、初勝利への希望を取り戻したいと願っていたローブは電気系のトラブルのために50km地点でマシンストップ、修理のために40分近くを失ってしまった。それでも、そのあとの彼のペースはずば抜けていたため30分遅れまで追い上げたが、総合タイムではアル-アッティーヤから54分12秒遅れの4位へと後退、自力での逆転勝利は厳しい状況となった。

「3km走った後、エンジンが停止した。我々はどうにか再始動して走り始めたが、5km後に再び停止した。そのあとも次第に短いインターバルでエンジンが停止し始めた。問題の原因を探し始め、正しいソケットが見つかるまで時間がかかってしまった。それ以外にもミスをすることはなく、非常に速かったのでがっかりだよ」と、ローブは語っている。

 昨年のダカール勝者のカルロス・サインツ(MINIバギー)はこの日の3位を獲得し、第3ステージのサスペンショントラブルで総合36位へと沈んだものの、ついに全体のトップ10に舞い戻った。

 ダカールのバイク部門の元チャンピオンであるシリル・デプレ(MINIバギー)はこの日の5位で、総合順位でも5位を保持した。

■ダカール第7ステージ順位
1.N.アル-アッティーヤ(トヨタ)25h13m30s
2. S. ペテランセル(MINI)+37m59s
4. N.ローマ(MINI)+37m59s
2. S.ローブ(プジョー)+54m12s
5. C.デプレ(MINI)+1h20m101s
6. J.プシュゴンスキ(MINI)+2h12m02s
7. M.プロコップ(フォード)+2h34m58s
8. Y.アル-ラジ(MINI)+3h39m33s
9. B.テン・ブリンケ(トヨタ)+4h32m31s
10. C.サインツ(MINI)+5h15m31s